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新銀行東京について

新銀行東京の方向性について、私は出馬当初は撤退で考えていました。設立当初は中小企業融資促進という意義がありましたが、大手都銀の中小企業向け貸し付けが増えた今、役割は終わったし、1000億円の欠損、都民への負担を強いたケジメとして撤退が妥当と考えていました。

その後、よく勉強したところ、今すぐ撤退(売却、清算)するのは単にもったいないと思うようになりました。

どういうことかというと、詳しい方に聞いたところ、「かなり割り引かないと売れないだろう」ということでした。

今の新銀行東京は財務的には健全です。400億円増資した資本はほぼ手つかずですし、P/L(損益計算書)をみてみても、現在の新銀行東京は財務的に超優良な状況になっています。

少し具体的なことを申し上げると、固定費が30億円まで圧縮されているため、損益分岐となる預金残高は1700億円程度で大丈夫な状況になっています。預金は2000億円以上ありますので安定して収益を生む状況です。

とはいえ売却ともなると、400億円では売れないだろうとのことです。

さらに、勉強してわかったことがありました。

それは今後大手都銀の中小企業無担保融資がどの程度続くかわからないということです。

リーマンショック以降、バーゼル3など、銀行に対してはリスクがとりにくい方向で規制が進んできています。さらに、大量の日本国債を抱える都銀は、国債の信用不安に伴って、なりふりかまわぬ貸しはがしが再燃する可能性がないとは言えません。「貸しはがし対策」の準備は必要だと思います。

ただ、積極的に中小企業支援をするには、これまでの延長線上ではだめです。

やらなければならないことは二つ。

まず、事業評価を地道に現場を見て行う能力を身につけること。そして、「融資」だけでなく、出資、社債受け入れなど、銀行の枠組みにとらわれない体制を持つことです。

一つ目について補足すると、「事業の健全性、可能性」評価に基づく融資のオペレーションについては、目利きの出来る人にチームに加わってもらい、現場主義で、潜在融資先に足を運び、経営者と話をして、五感をフル活用して融資を決めるオペレーションに改める組織にならねばなりません。

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