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アングル:イランの改革派躍進、貿易や投資に追い風 保守支配は不変

[ベイルート 29日 ロイター] - 26日投票のイラン国会と専門家会議の同時選挙で、ロウハニ大統領を支持する穏健・改革派が躍進し、大統領と対立する保守強硬派は退潮が鮮明となった。これを受け、主要国との核合意に基づく制裁解除を実現させた現政権による国際社会への関与が一段と深まる可能性がある。

何年も孤立してきたイランにとってこの選挙は重大な岐路となり、ロウハニ政権や同政権の対外融和政策に対する信任投票の意味があると専門家は指摘していた。

ただ、イスラム共和国を掲げるイランには共和制と宗教界による二重の支配構造があり、最高指導者ハメネイ師に近い保守強硬派が決定的な権力を握っていることに変わりはない。

再選されなかった議員の大半は核合意に強く反対する立場だった。落選したある議員は交渉に当たったザリフ外相を裏切り者と呼び、別の議員は世界の強国相手に譲歩したと主張し、交渉人をセメントで埋めるとすごんだ。

改革派を支持する「マルドムサラリ」紙は、社説の中で「今回の選挙はイラン・イスラム共和国の歴史の転換点となり得る」と述べた。同紙編集長は首都テヘランで議席を獲得した。

編集長は「この選挙の最大の功績は改革派が支配層に戻り、もう扇動者や侵入者呼ばわりされないことだ」と語った。保守強硬派が改革派は西側の回し者だと批判していたことを指す。

次の最高指導者を選出する権限がある専門家会議(定数88)の選挙で、ロウハニ大統領率いる中道・穏健派は、テヘランの16議席中、15議席を獲得した。落選した議員の中には、専門家会議のヤズディ議長や、アフマディネジャド前大統領を支えた宗教学者のメスバヤズディ師など、保守強硬派の重鎮が含まれていた。

唯一の例外として護憲評議会のジャナティ議長が16議席目に滑り込んだ。保守派が支配する護憲評議会は選挙立候補者の事前審査などを行うが、改革派や穏健派の多くの候補を不適格として承認しなかった。

イラン国会(定数290)の選挙でも、内務省が発表した開票結果によると、改革派がテヘラン選挙区の全30議席を獲得。前回のわずか2議席から大躍進した。

首都以外では穏健派のリードが限定的となり、国会と専門家会議のいずれでも保守派が多くの議席を守った。

ファズリー内相は「健全で合法的でとても良い選挙だった」と述べた。投票率は62%だった。

反欧米の立場をとる最高指導者ハメネイ師は、選挙後初めてのコメントで投票率の高さを評価した。開票結果には直接触れず、新たに選出された国会と専門家会議が西側の影響を受けるべきでないことを示唆した。

外資を呼び込むためにロウハニ大統領が打ち出した新たな石油・天然ガス開発契約に反対していた保守派の有力議員らも落選した。

これにより、外国からの投資や西側諸国との貿易を促進するために経済政策を転換する道が開かれると、実業家やアナリストは指摘する。

改選前の議会は、現政権が進める民間セクターの強化や汚職対策、外資誘致にとってブレーキとなってきた。

「新しい議会ははるかに良い経済情勢をもたらす」と改革派のハタミ元大統領の顧問を務めたサイード・レイラズ氏は指摘する。

地元メディアがハタミ元大統領の名前を出すことや写真を公開することは禁止されている。そのためハタミ師はインターネット上で29日声明を出し、開票結果についてイラン国民を称賛し、当選した議員らが経済発展や政治的自由への取り組みを推進するように求めた。

最高指導者ハメネイ師に近い「ケイハン」紙の編集責任者は、改革派が「勝利したという錯覚」を生み出していると非難した。

この責任者は「イランの統治制度では、いずれの政治党派も基本原理に根差した主要な政策を変えることはできない。国民の投票は憲法の範囲内で与えられた責務に限定される」と書き記した。

同国の政治制度は保守派に大きな権限を委ねており、例えば護憲評議会は、議会で可決されたすべての法律を審査する権限を持つ。

これまでの開票結果をロイターが集計したところ、ロウハニ大統領の陣営と独立系勢力の躍進が目立った。改革派が全議席のうち30%、保守派が40%、独立系が17%を占め、残る13%は決選投票をする必要がある。また女性が12議席以上を獲得した。

改選前は、改革派議員が占める割合は10%に満たなかった。

アナリストは独立系議員が多数当選したことが重要だと指摘する。ロウハニ陣営に協力して多数派を形成する可能性があるためだ。

政治アナリストのHamid Farahvashian氏は「新しい議会の正確な姿が明らかになるまでに数カ月かかる。独立系議員が議会の決定に重要な役割を果たすだろう」と述べた。

(Babak Dehghanpisheh記者 翻訳:長谷川晶子 編集:加藤京子)

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