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増える税などの負担、社会保障の自己責任化、不安定な雇用の時代に大田区が区民のためになすべきこと

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「市場経済では、企業であれば企業の売上げ、家計であれば賃金収入、 というように、収入がまず決まり、その収入にもとづいて支出を決める。 というのも、企業の売上げは生産物市場、賃金収入は労働市場というように、市場が収入を決めてしまうからである。そのため市場経済は、「量入制出りょうにゅうせいしゅつ(出るを量って入るを制す)の原則」で運営されている。

ところが、財政では収入が市場によって決められるわけではない。財政は市場メカニズムによってではなく、政治過程で決定されるからである。そのため必要な支出を決めてから、それを賄う収入を決めることになる。政治過程で収入を決めるには、必要な支出が決まらない限り、収入の決めようがないからである。したがって、財政は「量出制入の原則」で運営されることになる。」
それでは、この、2574億円があれば、大田区政に必要な支出は満たされているということでしょうか。不要な支出は含まれていないでしょうか。

大田区議会が撤去決議までした羽田空港の沖合移転により生じた羽田空港の跡地は、区民の要望する緑地でも緩衝帯でもない単なる開発になってしまっていましたが、総開発費見積もり500億円のための調査費1792万円は、当初予算要求額より多い査定です。

今年もオリンピックや観光などを理由に、イベントにも莫大な費用を投じていますが、空の日のイベントをやめるだけで施設使用料の引き上げを止めることができるでしょう。

イベントは楽しくて元気になりますが、社会状況は深刻です。

貧困の要因の一つは雇用の流動化で、非正規の従業員割合は37.5%、女性の非正規割合は56.7%にもなっています。
 相対的貧困率も一人親世帯で62%という数字があります。日本の子どもの6人に1人は相対的貧困状態にあることが問題になっていますが、大田区の2013年度の就学援助認定率が26.57%という数字から、大田区にも貧困の問題があるのではないかということがわかります。奨学金の受給者は全学生のうち大学で52.5%にも及び、延滞者は33万人にもおよびます。
 残念ながら、大田区民の貧困や就労率などのデータが無いため、国で起きていることがよそ事のようになってこうしたイベントに予算が使われているとしたら非常に残念です。

国の経済動向で区政を進め、三位一体の改革で自主財源が増えて以降、にぎわいだイベントだという事業に予算が増えてきていますが、地方分権なのですから小泉改革以降大田区民に起きている子どもの貧困はじめ相対的貧困や就労状況など生活状況の変化を把握し、そのための政策を講じ予算投入すべきではないでしょうかオリンピックや開発やイベントが目立つ予算編成で大田区民の生活課題は解決できるでしょうか。
 しかも、国と地方の負担割合が変わると説明を受けましたが、区市町村に財源が委譲されれば国の負担が減るはずですが、財政規模は、国も地方も区民の支払う税金の負担増で大きくなっています。

そこでうかがいます。

税負担が大きくなるなど、こうした背景における、社会保障、特に保育についての大田区の責任について大田区はどう認識していますか。

格差拡大や子どもの貧困という課題もふまえおこたえください。

いま、大田区は保育料、施設使用料、利用料の引き上げを検討しています。

また、すでに大田区施設整備計画を作っているにも関わらず、大田区公共施設適正配置方針を作ろうとしています。

しかも、平成23年3月に策定した「大田区都市計画マスタープラン」を大震災の発生やオリンピックやパラリンピックの開催が決定し、空港跡地や空港臨海部のまちづくりが進展するなど、区の内外を取り巻く情勢が大きく変化したからという理由で、「仮称大田としづくりビジョン」を策定しようとしています。
 大田区は基本構想の下、長期的な視野にたって各種の計画を策定し、実行してきました。

ところが、計画があるのにまたそこに計画をつくろうとしたり、方針を上乗せしようとしたりすれば、計画体系はめちゃくちゃになり、計画とは言えなくなってしまいます。
 議会制民主主義において、行政の作る計画は予算承認における根拠となる非常に重要なものです。税金は計画に沿って投入されるもので、利益の最大化が目的の企業や短期で収益をあげる投資家のように、常に新しいことをする必要はないのです。

現在、策定中の施設整備の方針案には、現在の施設整備計画にはない、児童館売却、余剰容積率活用など、区民の財産を投資目的で使う不動産屋のような視点が盛り込まれています。建て替えの際にプレハブリースで何億円も投じ、一方で、ニーズが変わったから児童館という区民の財産を売ることに直結するでしょうか。

数年の期間で収支をはかり収益を上げるのは、企業の視点ですが、大田区の土地や建物は区民の財産で、過去から将来まで大田区民が所有する財産を、大きな意味での管理者である私たち大田区民が、一時の収支のために、安易に売却したり、足りない財源の穴埋めにされたのでは子どもや孫の世代に申し訳ありません。

気になるのは、いま国が配偶者所得控除に手を付けようとしていることです。その是非については別の機会に譲りますが、配偶者所得控除が廃止、あるいは、別の形になれば、今以上に女性が働くようになり、保育環境を整える必要がでてきます。そうした需要もふまえれば、行政財産を普通財産にしてゆうゆうくらぶを貸し付けたり、計画を変更して児童館を売ったりするほど行政ニーズに余裕があると言えるでしょうか。 一時のイベントであるオリンピックや羽田空港の跡地開発を理由にさらなるインフラ整備を増やそうとする大幅な計画変更をして大丈夫でしょうか。

わざわざ、今ある計画を莫大な費用をコンサルに支払い策定するのですから、いずれも莫大な財政負担を伴うものになるのでしょう。
 いったい、誰が、いくらを、どう負担することを想定しているのでしょうか。

2003年からの款別の歳出決算の数字を拾い出してみました。福祉費は2003年から20010年まではおよそ45%前後、2011年に子ども手当を支給して以降は52%前後、おしなべて約50%程度のところを推移していました。非常に興味深かったのは、決算規模1,852億の2003年度も2,407億円の2015年もこの約50%だったということです。

金額が増えたら、それに伴い、ほぼ各予算が相対的に増えています。予算が二倍になったら、福祉費も二倍になるといった増え方です。

この間、住民税が定率化され、保育が国から大田区の責任になるから、消費税8%も社会保障のため、とすべて福祉費に使われると説明されてきましたが、福祉だけでなく、ほかの予算も相対的に増えたということです。

保健衛生費のためでも産業経済費のためでもよかったのかもしれません。その中の一番金額が大きかった福祉をで代表して保育や子どものためと言ってきたということなのでしょう。

中でも、金額の大きな土木費や都市整備費が予算規模に連動して増え、特に都市整備費は多少はあるものの構成割合が3%から6%になっているのが気になっています。

この間、道路や建物にたくさんお金をかけるようになったということです。高度成長期に整備したインフラの維持更新が課題になっているなか、新たなインフラ整備をしている場合かと言ってきましたが、数字が示した形です。
 しかも、国と都の支出金もこの間増え続け、平成28年度予算では、623億円になりました。

確かに生活保護費などへの国庫負担金も増えていますが、国庫支出金は平成15年の決算額255億円に対し、今年の予算は467億円。都支出金は86億円156億円になりました。生活保護費は平成15年決算で231億円から平成28年度予算は355億円ですから、ほかの要因がありそうです。

地方分権によって、自治体の裁量が大きくなると言われてきましたが、自主財源でイベントなどを増やし、、また、国庫支出金や都支出金頼みの事業に税金を投入していることが大田区の予算を増やしてきたということではないでしょうか。

 国の補助金や都の補助金を引っ張ってくることが優秀な「官僚」のような印象もありますが、地方分権になっても結局は国や東京都に誘導され、補助金だのみの事業に集中し、日本の財政負担を大きくしてきたのではないでしょうか。

特に、最近の大田区は、政策とは到底言えない「スローガン的なフレーズや方向性だけを示し、計画や方針策定は民間のシンクタンクや専門家などに委託するようになっています。株式会社のシンクタンクは、株主の利益になるように政策をつくります。投資家の利益のために作られているアベノミクスは、ただでさえ、投資利益を大きくする事業を次々とおこなってきていますが、金融系シンクタンクにインフラや施設の整備計画をゆだねて、投資利益を優先すればそのつけは、区民の負担にまわされることになります。

そこでうかがいます。

大田区は、こうした計画策定に際し、区民の将来負担について、きちんと管理し、人口・雇用・所得などを予測したうえで税収を見込み、事業計画をたてているでしょうか。丸投げ同然ではなく職員と区民を主体に計画を策定すべきです。

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