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情報保全隊活動は不透明だが――仙台高裁も違法認定

陸上自衛隊の防諜部隊「情報保全隊」がイラク派遣反対活動をした市民を監視したのは違憲として、東北6県の住民が損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、仙台高裁は2月2日、一審に続いて国による人格権侵害を認める判決を下した。賠償責任の対象は、一審の原告5人から1人に減らされたものの、裁判所が自衛隊による情報収集の違法性を認めたことの意義は大きい。特定秘密保護法によって、防衛関係全般に秘密のベールをかけることが可能となる中、自衛隊の活動をチェックすることの必要性があらためて問われている。

訴訟のきっかけとなったのは、2007年に共産党が公表した保全隊の内部文書だ。文書には、市民団体などが各地で開いた自衛隊イラク派遣の反対集会やデモの様子などが記され、参加者の氏名や肩書なども把握されていた。

控訴審では、一審で賠償が認められた5人のうち、4人は地方議員としての活動を理由に請求を退けた。だが、引きつづき認められた1人は、イラク派遣反対の音楽ライブを開いていた宮城県内の男性アマチュア歌手で、公表していない本名や勤務先の情報を収集していたことが違法とされた。

判決を受け、防衛省は「大変厳しい判決だと受け止めている」とのコメントを出した。保全隊の業務は内部情報の流出やスパイからの接触を防ぐこととされている。控訴審では、当時の保全隊の隊長が証人として出廷したものの、守秘義務を理由に具体的な証言は拒否し、約1000人いる保全隊の活動は不透明なままとなっている。防衛省の関係者は「中国など外国からのスパイ活動の危険性は常にある。(保全隊の)活動の必要性は変わらない」と言い切る。

安全保障関連法の成立で、自衛隊を取り巻く環境は大きく変化しつつある。暴走を防ぐためにも、市民への監視活動を日常化させない取り組みが求められている。

(北方農夫人・ジャーナリスト、2月12日号)

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