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遅れている障害者支援 ー 発達障害者支援法改正へ

2月17日、自閉症の人などへの早期発見などを定めた発達障害者支援法が10年ぶりに見直されることが分かった。都道府県に発達障害者支援地域協議会(仮称)を設置し、関係機関が有機的に連携することを目指す。超党派で構成する「発達障害の支援を考える議員連盟」(尾辻秀久会長)が今国会に改正法案を提出する。法施行後に日本も障害者権利条約を締結したことなどを受け、発達障害者の定義に「社会的障壁」によって日常生活や社会生活に制限を受けている内容を追加。この支援法の見直しで、様々な規定の制定、関係機関との連携、地域支援機能の強化を図っていく。
しかし、そのような支援法の見直しによっても、障害者の貧困問題のように、人間としての必要最低限の生活が保障されていない状況もある。以下、そのような状況と、その理由、そしてどうすれば現状より障害者支援が進むのか、考えていきたい。

障害者支援が薄い現状

厚生労働省の科学研究費による山田篤裕・慶応大教授らの研究グループの調査で、同省が貧困率の計算に使っている国民生活基礎調2013年実施)のデータを分析した。「障害や身体機能の低下などで、手助けや見守りを必要としていますか」という調査票の質問に「必要」と答えた人を対象に、年代別に貧困率を計算した結果、20~39歳では28.8%、40~49歳は26.7%、50~64歳は27.5%だった。つまり、約4分の1の障害者が貧困に苦しんでいる。賃金も安いほか、就労の場が少ない、障害者年金など公的な現金給付の水準が先進国の中で低いことなどからそう言える。

ちなみに、障害者の雇用の受け皿として、特例子会社の存在がある。特例子会社とは、企業が障害者の雇用を促進する目的で設立する子会社のことである。2013年時点で380社。ここ数年は年間20数社ずつ増えており、10年前と比較しても約3倍となっている。特例子会社は一定の条件を満たし、厚生労働省に認可を申請することで、設立可能。親会社とは賃金体系も異なる。

独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の「多様化する特例子会社の経営・雇用管理の現状及び課題の把握・分析に関する調査」(2012年3月)によれば、障害のある従業員の賃金については、親会社と同じと回答があったのは8.2%。その他は独自の賃金体系を導入している。

特例子会社で働く障害者の平均年収は、150万円以上300万円未満がもっとも多くて60.3%、続いて150万円未満が25.3%、300万円以上400万円未満が11.9%。つまり、就労の場がある障害者であっても、4人に1人は貧困であると言える。就労をサポートする特例子会社勤務の人でさえ貧困である場合、貧困レベル以上の収入を得られる就労の場は相当限られてくる。ここら辺も政府としては改善しなければならないだろう。

障害者年金の場合、最重度の1級年金でも月額では81,258円しか年金が支給されていない。ちなみに、東京都の生活保護基準がおよそ13万円程度である。つまり、障害の1級という最重度の障害であっても、通常の生活保護費とは5万円も異なり、人間的な生活が担保されているわけではないと言える。

障害者支援をより厚くするには?

就職が難しいもしくは就職ができても収入の低い障害者の貧困対策として、ベーシック・インカムなど、最低限の生活を保障するための仕組みが必要とされる。現状は、生活保護を受給している障害者も多く、障害者は2万円程度加算される。しかし、問題はサポートする人材不足の方が大きいかもしれない。介護問題と同様に、肉体的・精神的に厳しい仕事でありながら、賃金は安い。

障害者本人への支援も重要だが、障害者を支援する周りの人も含めて環境を改善していく必要があるだろう。

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