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憲法解釈を大幅に変更させた村山元総理の矛盾した主張

村山富市元総理が社民党の行事で挨拶し、「シールズ」を「シリーズ」と呼び間違えたと噂になっているらしい。
だが、老人が若者のグループの名前を言い間違えることは、別におかしなことでもないので、そんなに目くじらを立てて怒ることはないと考えていた。
が、村山氏の挨拶の全文を読んでみて、呆れ果てた。村山元総理は次のように主張している。
憲法をねえ、安倍ごときが勝手に解釈を変えてねえ…。私どもはどんなことがあっても平和憲法だけはしっかり守っていこうというんでねえ、これまで歯を食いしばって頑張ってきたんですよ。それで今日の日本は築かれているんですよ。どこに変えなきゃならん理由があるんですか? なんにもないですよ。2016.2.21『産経新聞』
「安倍ごとき」という表現に違和感を覚えるのは、私だけではあるまい。
逆に「村山ごときに」といいたくもなるが、同じ土俵に立ちたくないのでやめておこう。

だが、問題なのは言葉遣いだけではない。この発言そのものが問題だ。
この発言は、自分自身の為した憲法解釈の変更を糊塗する内容になっている。
戦後一貫して、社会党は、「自衛隊は違憲」、「日米安保も認められない」と主張し続けてきた。
その社会党の憲法解釈を公の場で堂々と変更したとアピールしたのが村山富市氏なのだ。

詳細は拙著『平和の敵 偽りの立憲主義』【並木書房】を参照して頂きたいが、村山氏は総理大臣に就任すると、国会で民社党の参議院議員に厳しく追及された。
要するに、自衛隊は憲法違反であり、日米安保は日本をアメリカの戦争に巻き込むものだと批判していた村山氏は、自衛隊について、日米安保について、どのように考えているのか?と問い質されたのだ。
こうした追求に対して、村山氏は、自衛隊は合憲であり、日米安保も必要なものだ、と答える。

要するに社会党が一貫して堅持し続けてきた憲法解釈を変更したのだ。
自分自身が大幅に憲法解釈を変更しておきながら、まるで、一貫した憲法解釈を堅持し続けてきたように騙りつづけるのは、おかしいだろう。
それとも、自分自身が憲法解釈を変更したことを忘れたとでも開き直るのであろうか?

「自衛隊は憲法違反」、「日米安保は日本をアメリカの戦争に巻き込むもの」。こうした奇怪極まる主張を変更させたのは結構なのだが、これほど大幅に憲法解釈を変更した当人が、時の総理大臣が憲法解釈を変更するのはおかしい!などと主張するのは、異常である。
盗人猛々しいと呼ばれても致し方あるまい。

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