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- 2016年02月19日 08:00
日本の三カ年経営を総括する
三年前から社長を続けているのであれば現在の経営数字に責任を取るべきです。これが実業界の常識ですが、どうも安倍総理には通用しないようです。日本のマスコミも遠慮深いから、不遜ながら私が総括してみます。
安倍政権が三年経った前期では、日本のGDP成長はマイナス1.4%でした。過去三年間のGDP増合計も僅か2.4%でした。世界的景気回復の時期が重なっているにも関わらず、リーマンや大震災に当たった民主政権の三年間の5.7%増に大きく負けています。しかも、これは円ベースです。
IMFが出している主要国のGDP変化をみると、民主党政権の三年間ではGDPが合計18%増えましたが、安倍政権の三年間のGDPは合計30%減りました。
http://ecodb.net/exec/trans_country.php?type=WEO&d=NGDPD&c1=CN&c2=JP
景気を表す他の数字も安倍政権は民主党政権に完敗です。最近の3年間、実質賃金は100から95に下がり、貯金ゼロ世帯の割合は26%から31%に上がりました。 生活保護受給世帯数は156万世帯から162万世帯に、非正規労働者は1775万人から1971万人にそれぞれ増えました。何よりも1世帯の消費支出は2年連続マイナスになり2000年以降で最低に落ち込みました。これでも「経済が好調」と言い張るから敗戦前の「皇軍が善戦」と同じように見えます。
この三年間で何が一番増えたかというと、お金の増刷(2.4倍)でした。それによって円安を起こし、株高を演出しました。「1円の円安=300~500円の株高」の方程式を使えば小学生でも株上昇の仕組みが分かってしまいます。
株をやってないから関係ないと思ってはいけません。安倍政権が株価を上げたいあまりに国民年金も最高値の時に株に突っ込んでしまったのです。逆にこの時に売ったのは殆ど海外ファンドでした。この大損はなかなか取り戻せません。自分のお金ならば、彼らはあの時点で株を買ったでしょうか。
そして1月29日、下落相場をみて安倍政権が史上初のマイナス金利を敢行しました。これを受けて三井住友銀行などは庶民の預金利息を0.001%に引き下げました。これで百万円預金の年間利息は10円になり、一億円預金の年間利息は1000円になります。ATMを利用すれば確実に庶民もマイナス金利です。
実体経済に効果がないうえ、庶民の生活を苦しめる愚策になぜアベノミクスが突き進むでしょうか。私は戦前と似た意思決定の流れがあると思います。
ご存じの方も多いと思いますが、安倍総理には数人の東大出身の元官僚や学者のブレーンが居ます。彼らはノーベル経済学者クルーグマンの信者で「円を印刷すれば経済は成長する」と安倍総理に教えたのです。
ノーベル賞とはある極めて狭い分野で研究業績を評価するものであり、国家の経済を運用する能力とは何の関係もないのです。経済社会に入ったこともなければ投資経営の経験もないのにプライドだけは高い彼らは、米国権威の一説を教条的に受け売ることで国家を動かそうとしています。恐ろしいですね。
しかし、当のクルーグマンは昨年10月にニューヨークタイムズに「Rethinking Japan」の論文を発表し、自分の異次元金融緩和のアドバイスは17年前の日本の状況に基くものであり状況が変わった今の日本に適さないと表明したのです。
http://krugman.blogs.nytimes.com/2015/10/20/rethinking-japan/?_r=0
私の心配はここです。人間は誰にもミスがあります。だから緊張感をもって中間結果と情勢変化をみて機敏に修正すべきです。しかし、無謬論の陸士出身官僚がひしめく大本営は最後まで現実を否定し、破局に突き進んだのですが、現在の「大本営」には同じ過ちを犯さないでほしいものです。
安倍政権が三年経った前期では、日本のGDP成長はマイナス1.4%でした。過去三年間のGDP増合計も僅か2.4%でした。世界的景気回復の時期が重なっているにも関わらず、リーマンや大震災に当たった民主政権の三年間の5.7%増に大きく負けています。しかも、これは円ベースです。
IMFが出している主要国のGDP変化をみると、民主党政権の三年間ではGDPが合計18%増えましたが、安倍政権の三年間のGDPは合計30%減りました。
http://ecodb.net/exec/trans_country.php?type=WEO&d=NGDPD&c1=CN&c2=JP
景気を表す他の数字も安倍政権は民主党政権に完敗です。最近の3年間、実質賃金は100から95に下がり、貯金ゼロ世帯の割合は26%から31%に上がりました。 生活保護受給世帯数は156万世帯から162万世帯に、非正規労働者は1775万人から1971万人にそれぞれ増えました。何よりも1世帯の消費支出は2年連続マイナスになり2000年以降で最低に落ち込みました。これでも「経済が好調」と言い張るから敗戦前の「皇軍が善戦」と同じように見えます。
この三年間で何が一番増えたかというと、お金の増刷(2.4倍)でした。それによって円安を起こし、株高を演出しました。「1円の円安=300~500円の株高」の方程式を使えば小学生でも株上昇の仕組みが分かってしまいます。
株をやってないから関係ないと思ってはいけません。安倍政権が株価を上げたいあまりに国民年金も最高値の時に株に突っ込んでしまったのです。逆にこの時に売ったのは殆ど海外ファンドでした。この大損はなかなか取り戻せません。自分のお金ならば、彼らはあの時点で株を買ったでしょうか。
そして1月29日、下落相場をみて安倍政権が史上初のマイナス金利を敢行しました。これを受けて三井住友銀行などは庶民の預金利息を0.001%に引き下げました。これで百万円預金の年間利息は10円になり、一億円預金の年間利息は1000円になります。ATMを利用すれば確実に庶民もマイナス金利です。
実体経済に効果がないうえ、庶民の生活を苦しめる愚策になぜアベノミクスが突き進むでしょうか。私は戦前と似た意思決定の流れがあると思います。
ご存じの方も多いと思いますが、安倍総理には数人の東大出身の元官僚や学者のブレーンが居ます。彼らはノーベル経済学者クルーグマンの信者で「円を印刷すれば経済は成長する」と安倍総理に教えたのです。
ノーベル賞とはある極めて狭い分野で研究業績を評価するものであり、国家の経済を運用する能力とは何の関係もないのです。経済社会に入ったこともなければ投資経営の経験もないのにプライドだけは高い彼らは、米国権威の一説を教条的に受け売ることで国家を動かそうとしています。恐ろしいですね。
しかし、当のクルーグマンは昨年10月にニューヨークタイムズに「Rethinking Japan」の論文を発表し、自分の異次元金融緩和のアドバイスは17年前の日本の状況に基くものであり状況が変わった今の日本に適さないと表明したのです。
http://krugman.blogs.nytimes.com/2015/10/20/rethinking-japan/?_r=0
私の心配はここです。人間は誰にもミスがあります。だから緊張感をもって中間結果と情勢変化をみて機敏に修正すべきです。しかし、無謬論の陸士出身官僚がひしめく大本営は最後まで現実を否定し、破局に突き進んだのですが、現在の「大本営」には同じ過ちを犯さないでほしいものです。
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