- 2016年02月19日 14:45
麻生財務相は面白半分で答弁しているとしか思えない
午前中、予算委員会、テレビなしの一般質疑。
「行列のできる法律相談所」で有名な弁護士出身の丸山和也参院議員が、あろう事か参院憲法審査会で「米国の51番目の州になるのは憲法上問題があるのか」とか、「オバマ大統領は黒人、はっきり言って、奴隷ですよ」とか、信じられない発言をした問題について、統一会派の神山洋介議員が取り上げる。
そもそもオバマ大統領の父親はケニアから来た留学生であり、黒人奴隷の末裔ではない。全くの事実誤認に基づき、「黒人=奴隷」という醜い人種偏見を、国会で堂々と語ったのだ。海外でこんな発言をしたら刑事訴追されかねないような話だ。にもかかわらず菅官房長官も人権擁護担当の岩城法務相も「議員個人が説明責任を果たすべき」としか言わない。岩城法務相に至っては「国会での議員の発言についてコメントは避けたい」と当初は論評を回避する姿勢を見せ、わが国の国会議員がほとんど黒人へのヘイトスピーチそのものの暴言をした事への問題意識が欠けている。参院では議員辞職勧告決議案が出されたと言うが当然だろう。
更に驚いたのは、追及する神山議員に対し、自民党席から「言論統制するのか」と、丸山氏の「黒人=奴隷」発言が「言論の自由」であると認めるような不見識極まりないヤジが飛んだ事だ。誰が言ったのかもはっきりしている。長坂康正議員、また2012年組だ。何を言っても許されると思っているのか。これが自民党議員の人権感覚かと言わざるを得ない。
そして麻生財務相、「軽減税率」導入で「混乱は間違いなくある」「零細商店がつぶれる例が1つや2つ、100や1000は出てくる」という問題答弁を平然と行ない、私に問われても「極めて現実的な答弁だ」と撤回しなかったのだが、その後、マスコミにさんざん批判されて、さすがに今日は「誤解を与えたなら訂正したい」との答弁に追い込まれた。
それでも、「欧州で導入された時に住んでたけど、ゴチャゴチャするんだ、色々と」とか、「テイクアウトと言って8%で買ってそこで食っちゃうような輩は、俺の選挙区では必ず出てくる、絶対に。未途さんの選挙区では知りませんけど」とか、今日もどうかと思うような問題答弁を連発していた。零細商店や消費者は「軽減税率」で振り回されるのに、麻生財務相は面白半分で答弁しているとしか思えない。
福島の被災者を失望させた丸川環境相の講演での発言についての答弁、放送局への政治的圧力ともとれる電波停止に関する高市総務相の答弁も酷かったが、もう、書ききれない。