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URの巨額補償に疑問/敷地に産廃 建物移転は不可能/甘利氏疑惑 原資には税金

 甘利明前経済再生相の閣僚辞任につながった金銭授受疑惑。同氏側から口利きを受けた都市再生機構(UR)が千葉県の建設会社S興業の敷地に産業廃棄物が埋まっているのを把握しながら、同社と敷地内での建物移転補償の名目で2億2千万円の支払い契約を結んでいたことが17日までにわかりました。その原資には税金が含まれます。 (「政治とカネ」取材班)

 産廃がある土地には新たな建物を建てられないため、URは実行できない移転の費用を払ったことになります。UR元職員は「甘利氏という政権中枢にいた人物の口利きがなければ、こんな補償は実現しなかったはずだ」と指摘します。

 URからS興業への2億2千万円の支払い契約は2013年8月に締結されました。原資はニュータウン開発に伴う県道の整備費で、県によると2分の1は国の補助金、3分の1は県費、6分の1がURの資金。URも本紙の取材に、補償金に税金が含まれることを認めました。

指導でとん挫

 しかしその後、県廃棄物指導課から「産廃があるため建物建築は認められない」との指導が入り、移転はとん挫。URが公開した甘利氏の秘書(当時)との面談記録にも、この件について言及があります。

 UR側は産廃の存在を認識していました。本紙が入手した千葉県企業庁とURが07年に交わしたこの道路整備に関する確認文書には、道路予定地と周囲の「廃棄物の処理」が業務として明記されています。12日に日本共産党の辰巳孝太郎参院議員、斉藤和子衆院議員らが現地調査をした際も、URの担当者は「S興業の敷地にも産廃があることは知っていた」と回答。県の指導で移転ができなかったことについては「補償契約の締結後に生じた事態だ」と説明しました。

 URからS興業への補償は、12年から15年にかけて(1)道路用地上の物件移転補償1600万円(2)道路用地周囲の物件移転補償2億2千万円(本件)(3)移転しなかった建物への工事による損害補償5100万円―がすでに支払われたとされます。

「極めて異例」

 さらに産廃の撤去費用などについて第4、第5の補償が交渉中でした。民主党は甘利氏の秘書がS興業側に「20億円…言葉にしてほしい」と要求額を提案していた会話の録音を公開しました。

 UR元職員は「補償は一回でまとめるのが基本。一業者に対して次から次へと補償を重ねるのは極めて異例だ。甘利氏という重要人物の側から口利きがあったからこそ、こういう支払いが行われたとしか思えない」と話しています。

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