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アジア版IMF 金融安定化へ日中韓が主導を

日中韓と東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟10カ国が参加する「ASEANプラス3マクロ経済調査事務局(AMRO=アムロ)」が今月、国際機関になった。

アムロは2011年4月にシンガポールの国内法人として設立され、参加国の財政状況などの調査や分析を行っている。今回、国際機関に昇格したことで“アジア版国際通貨基金(IMF)”として、地域経済の安定化に貢献することになる。

現在、世界経済の先行きに不安が高まっており、日本をはじめとするアジア諸国の株価も毎日のように乱高下している。この混乱を乗り切るには、アジア各国の協力体制を強化することが不可欠であり、アムロが国際機関として発足した意義は大きい。

アムロに期待される役割は、日中韓とASEAN加盟国の間で、通貨急落などの危機に見舞われた国に資金を融通する通貨交換協定「チェンマイ・イニシアチブ(CMI)」の実施の支援である。

CMIは、1997年にタイの通貨バーツが暴落したのを皮切りに、フィリピンやインドネシア、韓国などにも深刻な金融危機が広がったアジア通貨危機を教訓に創設された。しかし、CMIをどういう基準や条件で実施すればよいのかが曖昧であるという問題がある。

IMFが通貨危機に陥った国を支援する際、財政の引き締めや弱体化した金融機関の閉鎖などの条件を満たすよう要求する。平時から加盟国の財政状況などを監視しており、年に一度は監視団を加盟国に派遣し、指導を行っている。アムロはIMFのそうした役割を担うことになる。

アムロが今後、信頼性の高い国際機関として、アジア各国の経済状況の監視や分析を行うためには、参加国が優れたエコノミストを派遣するなどの体制整備を進めていかなければならない。アムロの調査・分析能力が高まり、監視体制が強化されれば、アジアにくすぶる金融危機の火種を早期に発見し、危機の発生を防止することもできよう。

特に、アムロ参加国全体の国内総生産(GDP)の8割以上を占める日中韓の3カ国が協調して、アムロの運営を主導していくべきである。

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