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成果を上げ続ける経営者が必ずしている3つのこと - 小紫恵美子

先日、経営者として頭を猛烈に使う機会がありました。戦略マネジメントゲームにプレーヤーとして参加したときのことです。

各プレーヤーは同じ業界のライバル会社の社長として、決められた時間の中で仕入、加工販売、雇用などの意思決定をしながら一会計期間を経営していきます。ゲームは最大6名がひとつのグループとなって行い、各グループの中で社長同士がそれぞれの純資産(資産から負債を控除したもの)を増やすのが目的です。期末には決算を実施し、純資産が増えたかどうかを記録して経営を継続していく、という経営の疑似体験ができます。

説明を受けた後、午後から夜までかかって3期分経営を実施しました。ゲームといえども、実際に各期末に決算書作成などもしながら進めるため、かなり本格的なもので、3期黒字を出すのにとても集中力を要しました。会社を経営し続けていくにあたり大事だと考えるポイントは経営者ごとに異なりますが、今回のゲームで実際に数値や結果に現れ、改めて、成果の出る経営を継続していくうえで重要だと気付かされた点を3つ、以下にまとめます。

■スピーディーに意思決定を行うこと

目の前の仕事を確実に実行し、利益を確定させていきながら、将来の売上を生み出すような仕入や投資、雇用といった意思決定を次々と行っていくのが経営です。こうした中、スピーディーに意思決定ができずにタイミングを逸すると、例えば安くて高品質なものを仕入れるチャンスを逃したり、あるいは仕入れたものの、すでに市場で陳腐化していて販売機会を逃したりする結果、キャッシュフローが減っていく、ということがごく簡単に起こります。

スピーディーに意思決定することの効果を数値化することは、実際の経営では容易ではありませんが、今回ゲームの世界ではわかりやすい結果となって現れました。私がいたグループにはゲームの経験者が多かったこともあり、ほかのどのグループよりも各社長に順番が回ってくる回数が多く、常にめまぐるしい勢いで仕入や売却、雇用等の意思決定をしていかなくてはなりませんでした。求められるスピードはどのグループよりも高く、非常にプレッシャーがかかりましたが、結果を見てみると、グループ全体で生み出した純資産増加額がどのグループよりも常に高い、という結果になっていたのです。

■PDCAを「CAまで確実に」回すこと

スピーディーに意思決定をしていかねばならないからといって、常にその場の直感に頼る「場当たり的」な経営をすることは会社存続のためには命取りになります。これを防ぐには、経営者としてPDCA(Plan-Do-Check-Action)を確実に回すこと、とりわけCheck&Action(評価と改善)まで回すことが欠かせません。

普段からコンサルティングの業務でもクライアントと事業計画を立てて、最低でも月1回実施状態をチェックする、ということをするわけですが、実際に定量的にも定性的にも達成度を確かめて次の打ち手を考えて実施することで、経営者やメンバーの行動が明らかに変わっていき、プラスの数値結果に現れることが増えてきます。自分で必要性に納得して行動を変えると、成果に結びつきやすくなるからです。

特に、PD(計画と実行)はまわせても、CA(評価と改善)がなければ、結局次のPを改善する手段が生み出せないことには注意する必要があります。計画通りに実行することに注力することももちろん大切ですが、結果として、成果が出たのかきちんと検証することが必須です。成果が出たならその施策を続けるかどうか、出なかったのならその原因はどこにあるのか突き止めそれを改善するにはどうするか、次の打ち手を考えて決める時間を経営者は必ずとらなくてはなりません。そうでなければ、次の年度にまた同じ過ちを繰り返して利益や資金を損なう可能性が高まってしまいます。

ゲームでは、3期目にはじめて事業計画シートが配布されました。2期目までとは異なり、商品の売買価格だけではなく、期末の在庫状況や、雇用のタイミングと人数、リスクへの備えといった様々な要素を意思決定で加味するように明らかに意識がかわり、意思決定と行動も変化したことがはっきりわかりました。もちろん、次年度はこうしよう・・・という戦略をたてたことは言うまでもありません。

■ほかの人がとらない戦略を考え続け、その戦略に集中すること

会社を大きく成長させたいときには、当たり前のことをこつこつとやりながらも、他人がやらないことに挑戦してやり続けなくてはその実現は容易ではありません。他社と同じ戦略をとっていたのでは、小さく勝てても大きくは勝てないのです。常に、自社の強みを把握し、それを活かしながら他社が真似しづらい戦略を考え続け、スピーディーにその施策を打っていくことが経営には必須です。

最初にリスクをとって他人と違う差別化戦略をとり、徹底してそれをやり抜いた人が勝つ、ということをゲームでも目の当たりにしました。

ゲーム結果としては、私たちのグループでトップの成績を残した人が、当日の参加メンバーすべての中でも「ぶっちぎり」トップでした。彼は、私を含め多くの人がとっていた高付加価値製品だけを扱うという戦略とは逆に、低価格の製品を大量に仕入れて即座に確実に全て売却するという戦略をただ一人、最初から徹底してとっていたのです。もちろんそうした大量の取引をするには雇用も必要になります。あまりに大量に購入、売却、雇用するため、ほかの人が真似しようにもなかなかできません。コストをかけてリスクをとって、ほかの社長たちとは逆の戦略をとることで確実に純資産を増加させていき、かつその増え方も誰にも真似できない大きさでした。

■どれも当たり前のことのように思えるけれども

経営者であれば、スピーディーに意思決定をし、PDCAを確実に回し、他人がとらない戦略を常に考えて実行し続けなくてはならない・・・そんなことは当たり前、と思う方は多いかもしれませんが、当たり前のことを当たり前にやり続けることがいかに難しいかということも、同時に納得していただけるのではと思います。

今までの業務経験上、こちらから提案したものの中から、ご自身がやってみようと判断した方法を素直に、しかもスピーディーに実行する経営者の方は、確実に成果を出しています。自分も一会社経営者としてそうありたいと思いますし、年々仕事を重ねるにつれ、その思いは確信に変わってきています。

小紫恵美子 株式会社チャレンジ&グロー代表取締役/OfficeCOM代表 中小企業診断士

《参考記事》
■ゲームで実感。起業してすぐ必要になるお金、ヒト、マネジメント、そして信頼とは。(小紫恵美子 中小企業診断士)
http://sharescafe.net/47203822-20151213.html
■起業した貴女に伝えたい、事業継続するために大切なこと (小紫恵美子 中小企業診断士)
http://sharescafe.net/40388849-20140817.html
■「ママたちのプチ起業」論争が炎上中。その理由は? (小紫恵美子 中小企業診断士)
http://sharescafe.net/41811124-20141109.html
■女性が経営者にむいている理由 小紫恵美子
http://sharescafe.net/38119326-20140407.html
■「ニッポンのお母さん」はレベル高すぎ?OfficeCOM(小紫恵美子)ブログ
http://officecom-ek.com/?p=206

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