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4K録画禁止から、テレビの未来を考える

テレビが4Kになると録画禁止になるかも、というニュースが話題になっている。放送業界の事情はわかる。録画して、CMを飛ばして見ると、ビジネスモデルが成り立たないから、新規格になる機会に、生だけで見ていただくようにする、ということだろう。ここで、テレビについて再考したい。

テレビ番組には、もともと、いくつかのカテゴリーがあるように感じる。スポーツのように、生で見ること自体に価値があるもの。情報番組やバラエティのように、その場で見るもの。そして、ドラマや映画のように、長く、繰り返し見られるものである。

日本のテレビ界を見ると、以上の三カテゴリーのうち、長い間繰り返し見ることができる良質のコンテンツをつくることが課題のように感じる。その方が、長期にわたって収益が上がるし、作り手の能力や士気も上がる。

テレビの規格が4Kになることは、長期にわたって繰り返し見られる、アーカイヴ的なコンテンツをつくる方向にシフトする好機のはずである。そのような視点からコンテンツの提供の仕方を見ると、生放送オンリーというのはなじまないことは、すぐにわかる。

ゴールデン・グローブ賞や、エミー賞の動向を見ると、Netflixや、Hulu、アマゾン、さらにはFunny or dieなど、ネット上のストリーミング提供者が良質のコンテンツをつくり、賞を得る傾向が強まっている。地上波は、もはや、一つのオプションにすぎない。

日本のテレビの将来を考えた時、良質のコンテンツの制作体制の向上こそが課題であって、そのために、キー局がプロデュース能力を高めれば良い。電波は重要な既得権だが、それだけでは、ビジネスとしての未来は暗い。

4Kの録画禁止は、コンテンツの制作能力の向上という視点からみたら、どのように評価されるか。録画禁止しても、他に、ストリーミングなどの方法で広く提供すれば、実際上問題ないようにも思うが、そのためには放送という概念の再構築が必要だろう。電波は放送の重要な要素だが一部にすぎないのだ。

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