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いつかは大臣だって普通の人になる

権力というものは気をつけないと容易に増長し、腐敗するものだと思う。権力者は、自分の権力のつかいかたに、よほど謙虚でないと、人間として落ちていく。それにしても、権力をめぐってふしぎなことがいくつかあるので、今朝はそのことを考えたい。

まず、たまたま今大臣などの権力の座にいる人が、権力について驕っている場合、ふしぎなのは、その人はいつまで大臣や、議員をやっている(やっていられる)と思っているのだろうということである。大臣や議員は、辞めてしまえばタダの人である。

国というものを、権力側と、そうでない側に分けた場合、いわゆる大臣などの権力者は、自分がいつまでも権力側にいると思っているんだろうか。いつか大臣や議員を辞めて普通の人になった時、こんどはとばっちりを食らう側になるということを想像しないのだろうか。

今、仮に、自分が権力側にいるとして、やめたあとも、友だちのネットワークや昔のよしみで、ずっと便宜を図ってもらったり、有利な扱いを受ける、と期待しているのだとしても、なお、不思議なことがある。それは、自分の知り合いや友人は、とばっちりを受ける側だということだ。

仮に、今、大臣が、権力を行使するのを楽しんでいて、その便益を、自分の知り合いや友人に及ぼすことができると思っていても、かつてのクラスメートや、学校の先生、その他、数多くの人は、権力の恣意的な行使でとばっちりを受ける側だろう。

民主主義国において、大臣などの権力の座にあるのは、その人の人生のほんのひとときのことで、大多数の時間は、権力を行使されてとばっちりを受ける側で過ごすわけだし、自分の大切なひとも、ほとんどがとばっちりを受ける側にいると思うのだが、そのような想像力は、権力者にはないのだろうか。

大臣や議員の振る舞いをみていると、まるで、自分が権力側にいるというのが終身の地位であるかのように勘違いしているケースがたくさんある。なんだか悲しく、そして愚かな風景だと思う。権力の行使は抑制的にした方が良い。何よりも、自分のために。いつかは大臣だって普通の人になるんだから。

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