新年早々の核実験、最近のミサイル発射準備の兆候など、北朝鮮の動向には、相変わらず閉口させられます。
さて、この北朝鮮絡みの問題を考える際、イランを巡る動向が参考になると思います。
イランという国について、皆さんは、どのようなイメージをお持ちでしょうか。長い歴史を持ち、ペルシア文明を起源にしていますが、近時は、核開発を巡って欧米やイスラエルと対立するニュースの多かった国です。
しかし、最近、イランは、核開発に関して欧米と合意して制裁を解除されました。もちろん、その背後には、関係当事国の様々な思惑があると思いますし、イランの真意や動向については、今後も目が離せません。
イランにしてみれば、これまで、既に戦略核を保有する国々から「お前のとこは、核を作ってはダメだ。開発をやめろ」と一方的言われても釈然とせず、反発してきたのだと思いますが、それでも、今回、天秤にかけて、合意して得るものの方が大きいと判断したのでしょう。
日本としては、唯一の被爆国として、今後も、核拡散につながる核開発は絶対に許されないとして核不拡散の必要性を説いていくべきだと考えます。
それとともに、今回のイランとのやり取りに関する手法を参考にして、理屈が通じない北朝鮮であっても、打算(損得)的にそろばん勘定させ、北朝鮮の核開発・核実験を少しでも放棄させる方向にもっていく、そういう手法の外交も北朝鮮相手に描いていきたいところです。
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- 2016年01月31日 18:00