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2045年、ロボットが人間を超える日

先週、ロボット政策推進議員連盟の会議が開かれた。そこで来年度の各府省のロボット関連予算や事業の内容についての説明を受けた中、文部科学省から「ロボットが東大に入れるかプロジェクト」(通称東ロボくん)の説明があった。

これは2011年からスタートした10年間のプロジェクトで、人工知能にセンター試験の問題や東大の入試問題を解かせて2021年までに東大に合格するだけの力を身に付けさせるということなのだ。

バカバカしいと言えばその通りだが面白いと言えば面白い。このような、生活にすぐに役に立つわけではないが夢のあるプロジェクトのことを「グランドチャレンジ」と呼ぶ。

例えば「1960年代のうちに人類を月に送り込む」と言うアポロ計画もグランドチャレンジの1つだった。

その東ロボくん、毎年試験を受けているが2015年はセンター試験模試を受けた結果、国立大学33大学39学部64学科、私立大学441大学1055学部2406学科で合格率80%以上のA判定を獲得した。11万6000人中2万5343位で、早稲田大学や慶応義塾大学クラスの難易度の大学でも合格率60%以上を獲得した。という事はかなり優秀な受験生になっているということだ。

東京大学の入試模試においてもたとえば世界史では偏差値54.1と東大受験者の平均を越えた。

とはいえ文部科学省の説明によれば、その世界史においても、400字の論述問題が苦手で、知識はあるもののそれを出題の意図に沿った形でまとめる、ということがなかなかできないのだと言う。

物理も点数が取れていない。それは実体験が足りないからだという。たとえば、物理の問題で「金属を折り曲げて」という表現があったとき、金属について「硬くてなかなか加工しにくいものであるけれど力を加えれば、変形してしかも元に戻らなくなる」という知識、というか経験が人工知能には与えられていないため、そのことを前提にしたこの問題は理解不能のようなのだ。国語辞典で「金属」を引いてもこのことはわからないから、国語辞典を丸暗記させたからといって問題が解決するわけではない。人工知能に苦手がある、というのはちょっと小気味いいがそれでも賢くはなってきているとのこと。

いずれにしても東ロボくん、グランドチャレンジとしては実に面白い。

このようなグランドチャレンジは他にもある。例えばチェスの世界で、世界チャンピオンの人間に勝てるコンピュータを開発するというグランドチャレンジがあり、これは既に成功している。

将棋においてはコンピュータの強さはすでにプロ棋士並みになっていると言う一方、囲碁のほうは将棋より難しいらしく、まだまだ人間の方が強いようだ。

変わったところではサッカー。「2050年、人型ロボットで作るサッカーチームがワールドカップサッカーの優勝チームに勝つ」というプロジェクトも進められている。題して「ロボカップ」。

人工知能の学習速度がどんどん上がっていくといつか人工知能が人間より賢くなる時がやってくる。東大に入れるどころの話ではない。

2045年にはその瞬間がやってくると言う。これをシンギュラリティー(技術的特異点)といい、それを超えると人よりも人工知能の方が賢くなるということなのだ。

このコラムもスマホに音声入力で書いているが、日本語の理解能力が2、3年前に比べるとかなり上がっている。こいつ賢くなったなぁと思う。

このスマホが僕を超える日も近いのだろうか。

ふるかわ 拝

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