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沖縄県宜野湾市長選 沖縄、宜野湾市に基地と貧困を押し付けてきたことを私たちは反省しなければならない

昨日、投開票が行われた沖縄県宜野湾市長選については、辺野古移設を訴えた自民党・公明党推薦の佐喜真淳氏が当選しました。
 辺野古移設反対、国外移転を訴えていた志村恵一郎氏は落選となりました。
  佐喜真淳  27,668票
  志村恵一郎 21,811票

 沖縄県一丸となって普天間基地の県外移設の意思を示してもらいたかった者としては極めて残念な選挙結果となりました。
 しかし、このような宜野湾市有権者の判断をどのように見るべきなのでしょうか。普天間移設が宜野湾市民の意向ということでしょうか。

 翁長沖縄県知事選挙の結果です。(2014年11月16日)
 翁長武志   21,995票
 仲井真弘多  19,066票

 衆議院選挙(沖縄2区)の選挙結果です。(2014年12月14日)
 照屋寛徳(社民党)  20,919票
 宮崎政久(自民党)  14,734票

 いずれも反基地(普天間移設反対、県外移設)候補が、安倍自民党政権の傀儡候補を上回っています。
 それが今回の宜野湾市長選挙では一転して落選したことに非常にショックがありました。
 琉球新報による出口調査では次のような傾向が出ていました。
佐喜真氏、志村氏、激しく競り合う 宜野湾市長選 琉球新報・毎日新聞・共同通信合同出口調査」(琉球新報2016年1月24日)
「琉球新報、毎日新聞、共同通信の合同出口調査によると、普天間飛行場の辺野古移設については、56・0%が反対で賛成の33・2%を上回った。」
「辺野古移設を推進する政府の姿勢については、54・9%が支持しないと回答し、支持するは33・8%だった。」

 しかし、それが投票行動になると全く違った行動になります。
「賛成と答えた有権者のうち92・5%が佐喜真氏、7・5%が志村氏へ投票したと回答。反対の回答のうち77・1%が志村氏、22・9%が佐喜真氏に投票したと答えた。」

 私たちが考えなければならないのはここだと思いました。
 私は、自分自身でこの選挙結果にショックを受けたと述べました。これが偽らざる私の本音です。
 しかし、沖縄の人たち、特に普天間基地を抱える宜野湾市民にはどのように映ったでしょうか。
 沖縄県知事選でも勝利し、衆議院沖縄選挙区では第2区も含め、すべて反自民候補が勝利しました。しかし、他方で安部自民党は本土では大勝しています。
 その安部自民党が沖縄、そして宜野湾市に犠牲を押しつけている構図なのです。
 安部自民党政権は、沖縄、宜野湾市でどのような選挙結果になろうとも「粛々と」計画を進めるということを表明していました。最初から宜野湾市民の判断を無視すると露骨に表明をし、選挙そのものに中央政府が介入していたのです。
参照
負ける気満々!?普天間基地のある宜野湾市長選挙の結果は辺野古移設に関係ない、という安倍首相はおかしい。」(Everyone says I love you !)
 このような暴論を許しているのが、沖縄県民からみれば本土の人たちということになります。
 他方で、佐喜真氏は徹底した争点隠しと公共事業やディズニーランド誘致などという卑劣な選挙選を展開していました。
宜野湾市長選 民意どこに? 辺野古言及なかった佐喜真氏」(毎日新聞2016年1月24日)
 この異様なはしゃぎぶりは利権丸出しに見えます。沖縄県内の他の地域(辺野古)に押し付けて平気なのでしょうか?
[画像をブログで見る]


 私たちが反省しなければならないのは、この選挙結果にショックを受けることではなく、正面から安倍政権の暴挙を許してきたことです。
 沖縄の人たちからみれば、そのようにしか見えません。

 沖縄が置かれている状況に私たちが傍観してはならないといことです。
 この記事は衝撃でした。
「昼食困窮」3割実感 高校生の貧困、教員認識」(琉球新報2015年12月24日)
「県立高校の教職員の28・9%が昼食や昼食代を持参できない生徒がいると実感し、68・5%が教材費などの校納金が払えない生徒がいると捉えていることが、琉球新報と県高等学校障害児学校教職員組合(高教組)が合同で実施したアンケートで23日分かった。家庭の経済状況の厳しさを背景に、家計を助けるためにアルバイトをしている学生が「いる」と答えた教職員は77・7%に上った。家庭の経済力が学力に影響するとした回答は9割を超え、生活基盤が揺らぎ、最低限の学ぶ環境すら保障されていない生徒がいる「子どもの貧困」の実態が浮き彫りになった。」

 このような状況下で、基地に関連しようとしまいと公共事業にありつきたい、自民党にすがりたいという層が出てくるのは必然ですし、軍事基地の押しつけに嫌悪感は抱きながらも受け入れざるを得ない状況は、経済的徴兵制と同じ構図です。
 喜んで危険な軍事基地を受け入れたがる人はいません。そんな地域があるならその自治体で誘致してみたらいいのですが、そんな自治体は橋下氏(当時、府知事、今は聞こえてきません。)以外、知りません。
 私たちが人ごとになってはいけない、安倍政権そのものを本土でもノーを突きつけなければならない、今回の宜野湾市長選の結果はそのように語っているのです。

 沖縄、宜野湾市の意思ははっきりしています。普天間基地の閉鎖、そして県外移設です。
 この宜野湾市長選挙の結果を政府は早くも悪用しようとしていますが、許されるものではありません。

ケンブリッジ市議会で辺野古建設反対決議 ケネディ駐日大使に対する抗議 米国の人たちの良識に期待する

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