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パチンコや麻雀などを楽しむ、娯楽型介護保険施設 老人福祉事業者の倒産増加傾向の中、意見わかれる

パチンコや麻雀などの遊戯を取り入れた「娯楽型介護保険事業所・施設」が注目を集めている。しかし、ケアマネージャーの間では賛否がわかれているようだ。

 帝国データバンクは1月13日、2015年の老人福祉事業者の倒産動向を発表した。老人福祉事業者は訪問介護・通所介護サービス、各種老人ホーム、医療行為を実施しない高齢者向け住宅サービスなど、高齢者向けサービスを主業としている事業者。

 発表によると、2015年の老人福祉事業者の倒産は58件発生し、2000年以降最多を記録した。倒産した事業所を見ると業歴5年未満が全体の58.6%、負債1億円未満が同84.5%を占めた。倒産した事業所の負債総額は39億4,100万円で前年の77億1,400万円を大きく下回った。

 小規模事業者の倒産が目立ったことから、倒産件数が増加しても負債総額は減少した。介護事業は2015年4月の介護報酬の引き下げや人手不足などで厳しい経営環境に置かれており、小規模事業者を中心に淘汰が進んでいるようだ。

 そんな中、最近ではカジノやパチンコ、麻雀などをして過ごす、娯楽型介護保険事業所・施設(カジノ型やアミューズメント型ともいわれる)が注目されている。このような事業所や施設では、通所介護(デイサービス)を通して、パチンコなどの遊技を機能訓練として取り入れることで、認知症や引きこもり防止の効果が期待できるとされている。ただ、一部の自治体では、必要以上に射幸心をあおったり、機能訓練という本来の目的を逸脱しているケースなど、遊戯性の強い事業所は指定しない方針を打ち出した。

 そこで、株式会社インターネットインフィニティーは2015年12月18日~24日にかけて、運営する介護関連サイト「ケアマネジメント・オンライン」の会員ケアマネジャー641名を対象に、娯楽型介護保険事業所・施設に関するアンケートを実施した。

 調査結果によると、娯楽型介護保険事業所・施設について、どのように考えているか聞いたところ、32.2%のケアマネージャーが「よいと思う」と回答。「よくないと思う」が31.8%、「どちらでもない」が36.0%で、ケアマネージャーの中でも意見がわかれた。

 回答者にそう思う理由を聞いたところ、「よいと思う」では「事業所・施設に多様性があるほうが、利用者に合ったところを選べるから」が77.7%で最多。一方、「よくないと思う」では「介護保険の財源を使ってまで必要なサービスとは思えないから」が78.4%で最も多かった。

 パチンコや麻雀といった遊戯の導入は、老人福祉事業の経営改善策の一つともいえる。しかし、介護に対する相応の効果が期待できなければ、単なる「娯楽」と受け取られる可能性がある。多くの人々に認めてもらうためには、本来の目的に沿った計画作りやより適切な運営が事業者に求められそうだ。

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