- 2016年01月20日 17:56
【参院本会議】2014年度決算をただす 難波奨二議員

参院本会議で20日、2014年度決算等について民主党・新緑風会を代表して難波奨二議員が質問に立ち、(1)スキーバス事故再発防止策(2)2014年度決算提出時期(3)社会保障費増大と財政再建(4)企業減税と内部留保(5)決算に関する各目明細書作成――等の課題を取り上げ、安倍総理らの認識をただした。
難波議員は冒頭、15日に発生した長野県軽井沢町におけるバス事故で亡くなられた方々のご冥福と負傷された方々のご回復の祈りを捧げた。そのうえで、このような痛ましい事故が起きた背景には過度な規制緩和による競争激化が要因の一つだと指摘。二度とこのような事故を繰り返さないために「過度な規制緩和を改め、行政による指導と監視の強化が必要である」と問題提起し、再発防止策を求め、安倍総理は「安全管理上の問題点が確認されている。徹底した原因究明を踏まえ再発防止に万全を期す」と答弁した。
続いて難波議員は、野党の憲法53条に基づいて開会を求めた臨時国会を安倍政権が無視したことによって、与野党合意に基づいて03年度以降、毎年11月20日前後に提出されていた決算が1月まで提出されなかったことを問題視。安倍総理に対して「決算審査を重視してきた参議院を軽視している」と猛省を促すとともに、「予算ならまだしも決算の審査は重要ではないと考えているのか」と決算審査に対する認識の未熟さを追及した。総理は「政府としては参議院の決算審査の充実に最大限協力する」と答弁し、決算審査が極めて重要であると認めた。
次に社会保障費の増大と財政再建のあり方について質問した。難波議員は、「少子高齢化の進展の中で、14年度決算における社会保障関係費が30.1兆円、歳出決算総額の30.5%を占める至り、今後も更なる社会保障関係費の増加が見込まれる。その一方で14年度末の我が国の累積債務残高が1053兆円、税収の約20年分もの規模に上る危機的な状況にある」と指摘。「財政再建と増大する社会保障費の財源確保という二律背反する時代的制約の中で、ナショナルミニマムやシビルミニマムをどのように確保していくのか」と安倍総理の見解を求めた。総理は、「社会保障制度の重点化、効率化に不断に取り組むことで社会保障制度の充実と財政健全化の同時達成を目指す」などと抽象的な答弁に終始した。

難波議員はまた、安倍政権が消費増税によって国民負担を求める一方で、法人実効税率の大幅な引き下げを行ってきたが、14年度の内部留保額が13年度に比べ8.1%増の354兆円にも上る一方、設備投資額1.6%増、給与総額1.4%増に留まると分析し、「企業減税が設備投資や労働者の所得向上に結びついていない」とアベノミクスが破綻していることを明らかにした。そのうえで、企業減税が内部留保を増やす結果になっている現状を是正するため「政府与党の一部に意見があるとされる内部留保課税の適用の可否について」総理の認識を質した。総理は「政府として具体的な検討を行っていない」と述べ、内部留保課税を通じた国民所得の向上に消極的な姿勢を示した。
また、難波議員は、決算審査を進めていく上で詳細かつ明確なデータが必要不可欠であるが、「一般会計と特別会計の重複額の存在などによって各施策に関する予算額や執行額が非常に分かりにくい」と現状の問題点を指摘。その解決方法として民主党がかねてから提案している決算書の各目明細書の作成について、総理が昨年「実務的な問題も含めて検討を行っている」と述べたことを踏まえ、国会への提出に向けた具体策の検討状況について見解を質した。総理は各省で検討を行ったが、「決算書の各目明細書を国会提出できる状況ではない」と審査改革に取り組むつもりがないことを明らかにした。
最後に難波議員は、「現在、政府のいう景気回復の実感は全国民に共有されておらず、また地域間格差も生じている。このような中、国や行政の支援が全国民・全世代に実感できるような予算編成が求められている」と主張。「そのためには公平・公正な富の分配や税の再配分が極めて重要と考える。政府が編成した予算が適正に執行されているかを監視し、財政民主主義を推し進めるためには、本院における決算審査の充実と、次年度予算への反映が必要不可欠である」と問題提起し、質問を終えた。
民主党広報委員会



