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総理の説明には、都合のいい数字のつまみ食いが多い

パートの月給が25万と発言し、安倍総理の現実離れした感覚を明らかになったが、実は、私がより問題だと考えているのは、経済や雇用について語るとき、総理が意図的に都合のいい数字を使うことだ。

その典型例は、先日1月13日の衆議院予算委員会で、山尾しおり議員が安倍総理との質疑の中で明らかにした「待機児童数の増加」に関する数字の「ウソ」だ。

安倍政権になってから待機児童の数が増加していることについて、総理は、経済好転で働く女性が増えたことが原因だと言ってきた。これに対して、山尾議員は、確かに女性の就業者は増えているが、増えているのは高齢女性の就業者であって、出産適齢期の若い女性の就業者数はここ数年変わっていなことを示し、総理の言う数字の「ウソ」を論破した。

実は、このような数字のマジックは他にもある。一つ具体例をあげたい。

総理はよく、「正規から非正規に移られる方々」と「非正規から正規に移られる方々」を比べれば、非正規から正規に移られる方々が安倍政権になって上回ったと言う。(例)1月18日の衆議院予算委員会。

これだけ聞くと、アベノミクスで景気が良くなり、非正規労働者が減って正規労働者が増えているかのような印象を受ける。しかし、実は、これも都合のいい「ウソ」である。

図を見ていただくと明らかだが、実は、安倍政権が成立してから一貫して、「正規→非正規」の数が、「非正規→正規」の数を上回っている。この数が逆転したことは一度もない。非正規が増え続けているのだ。


一方、15歳~54歳に限った雇用者で見ると、2013年以降、「非正規→正規」の数が、「正規→非正規」の数を上回る。安倍総理は、この年齢層の数字を根拠に答弁している。

しかし、ここで疑問なのは、総理はなぜ「雇用者総数」の数を使わず、あえて「15歳から54歳」の雇用者に限定した数字を使うのかということだ。

雇用者全体の傾向を示すためには、当然、雇用者「総数」を使うべきであって、特定の年齢層に限定した数字を使うべきではない。

現状をよく見せようとする意図的な数字のつまみ食いと言わざるを得ない。

賃金や雇用の細かい話をすると、総理はよく「本質を見ろ」と言うが、総理にこそ、ぜひ本質を見てもらいたいものだ。

この他、TPPの試算や財政の中朝資産などにも、数字の「ウソ」がある。来週からはじまる予算委員会の質疑で、一つ一つ明らかにしていきたい。

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