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「楽しい」「信頼」「シェア」がキーワード〜『BuzzFeed Japan』が公開にあわせ記者発表会

(左から)ベン・スミス氏、古田大輔氏、高田徹氏
20日、新メディア「BuzzFeed Japan」(バズフィードジャパン)の正式公開に合わせ、都内で記者発表会が開かれた。記者発表会には、BuzzFeed Japan株式会社(ヤフー株式会社と米BuzzFeed社の合弁企業)代表取締役社長で、ヤフー株式会社マーケティングソリューションカンパニーの高田徹氏、米「BuzzFeed」のベン・スミス編集長、そして「BuzzFeed Japan」創刊編集長の古田大輔氏が出席した。

「楽しい」「信頼」「シェア」がキーワード

同サイトは、ポータルサイトや検索エンジンからの流入だけではなく、ソーシャルメディア上での拡散力による流入を特徴としてる。内容も、リスト記事やネット上で話題になった画像やTweetをまとめるなどした記事からなる「Buzz(バズ)」と、調査報道などを中心とした「News(ニュース)」に大別されている。また、独自に制作した動画コンテンツの視聴者数も拡大している。

高田徹氏
高田氏は、「ポータルサイト"Yahoo! Japan"を20年運営してきたが、その間、ネットメディアを取り巻く環境は変化してきた。どれか一つのプラットフォームに頼らない、スマホ・ソーシャル時代に合ったメディアを構築することが重要だと考えていた。その時、BuzzFeedという素晴らしいパートナーに出会うことができた」と、ヤフー株式会社がBuzzFeed社と提携した背景について説明。「2020年に向けて日本のコンテンツを世界に紹介していきたい」、ビジネスの側面としては「(BuzzFeedの持つ)新たなマーケティング手法を日本のクライアントの皆様にきちんとご紹介したい」と述べた。

ベン・スミス氏
スミス氏はこのタイミングでの日本進出について「2006年以来、米国に近しいカルチャーの国で順次展開してきた。その間、どのような記事がバズるのか知見を蓄積してきており、独自のネット文化を持つ日本についても調査した上で、10カ国目となる進出を決めた」と説明した。また「全世界では現在1300人の社員が在籍しており、そのうち500名が編集部員で、200名がバズフィード専任のジャーナリストだという。世界的企業のトップだけでなく、オバマ米大統領やキャメロン英首相などのインタビューにも成功している」と強調、日本での独自のニュース報道にも期待を込めた。

古田大輔氏
壇上に立った古田氏は、まず朝日新聞を退職したことについての「新聞社が嫌いになったからではなく、BuzzFeedのあり方にすごく共感したし、物凄くクールだと感じたというポジティブな理由」と自身の転職の理由から話を始め、「BuzzFeedに移った12の理由」として、同サイトの特徴とともにプレゼンテーションを行い、

1.すべての記事は自社編集部で作成
2.編集ガイドライン公開。自らを律する
3.ニュースからバズまで、幅広くカバー
4.ソーシャルを徹底活用。低い検索依存
5.記者の記事作成を支えるデータ分析基盤(PV・シェア・読了率など、あらゆる角度からコンテンツの消費や拡散を分析)
6.世界中で知見を共有・分析
7.BuzzFeed Japanはこうする(「楽しい」「信頼」「シェア」)
8.ウェブや紙メディアから集まる編集部員
9.つながる各国編集長
10.日本の情報を世界へ発信
11.私たちは何を作ろうとしているのか(「グローバルでクロスプラットフォームなネットワーク」)
12.なんのために?(「人々の実生活にポジティブな影響を与えるために」)


と、「幅広いコンテンツ制作力、最先端のテクノロジーと戦略グローバルに共有する理念」が同サイトの強みだと解説した。

さらに「バズ」分野のコンテンツについて、「ハッピーなアニマルを見たら自分たちもハッピーになり、人々の心を暖かくする」とその意義を説明。著作権の問題などが度々議論される日本の「バイラルメディア」市場の中において「パクったものでないかと思っしまうと読者は楽しめない。信頼されるバズを作っていく」と、コンテンツづくりをする上での信頼性に重きを置いていることを強調した。

また、「ニュース」分野についても、「たとえ1年かかろうとも実施する調査報道が強み。日本の要人の方々も私たちのインタビューを受けていただきたい」とアピールした。

スタート時点での陣容は、古田氏や副編集長以外に、記者がニュース部門で4人、バズ部門で3人在籍。この他、マネージングエディター、ソーシャルメディアエディター、フォトエディターも所属しているという。「さらに内定者もおり、どんどん増やしていこうと思っています」と人員規模を随時拡大していく意向だという。

「スマホで使うもの全てが競合」

BLOGOS編集部
記者からは「去年は(米国で)広告主の圧力で記事が消えたという問題があった。広告と編集の切り分けはできるのか。広告主を批判できるのか」との質問が出た。

これに対し古田氏は「編集と広告は厳密に分ける広告サイドが編集内容について何かをいうことは認めません。記者が広告主についての記事を書くときに、広告サイドに何かを相談するということもありません。」と断言。

さらに、「ハフィントン・ポスト日本版に非常に似ていると感じる。BuzzFeed Japanの副編集長は、ハフィントンポスト日本版の前副編集長でもあり、他にもハフィントンポストからヘッドハンティングした記者がいると聞いている。ハフィントンポスト日本版とどう戦っていくのか。競合相手はどのメディアを考えているのか。」との質問も出た。

古田氏は、「競合はメディアだけとは限らない。ゲームやコミュニケーション・ツールなど、スマホで使うもの全てが競合だ。」「"1クリックいくら"というビジネスをしているわけではない。どれだけ影響を与えられるメディアになれるか、日本の中でも一番楽しんでもらえるメディアになれるかが成功指標で、PV目標にこだわっているということは全くありません。」と回答した。

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