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「台湾民進党圧勝」

16日行われた台湾総統選挙で、民主進歩党の蔡英文主席が中国国民党の朱立倫主席らを得票率56%の大差で破って8年ぶりに政権交代となった。

私は今から50数年前、戦後、日本初の学生親善使節としてかの地(中華民国)に招かれ、当時の蒋介石総統と会見したことがある。また、正則学園高等学校の理事、後援会長を長く務めているが、この学校は毎年生徒の台湾旅行を行っている。

1972年、中華人民共和国と国交が成立したため、中華民国は国交が断絶されたが、民間の機構として台北駐日経済文化処が存在し大使館の役目を果たしている。大使に当たる代表とも歴代私は個人的にも交流してきた。

そうしたこともあって台湾に格別な思いを持っているが、それだけに今度の政権交代は本当によかったと嬉しい。

馬英九前政権は2期8年続いたが、経済関係強化を軸に、急速に中国寄りに傾斜して行った。しかし、その結果経済が好転したわけでもなく、中国は軍事力を持って台湾を威嚇し続けて来た。

一方、香港では、中国政府に批判的な書店の株主や作家ら5人が行方不明になっていて、これが中国の治安当局に拘束されたものと言われている。

中国は「一国二制度」の下、自由で開かれた体制を約束していたが全く守られず、香港の学生ら民主派団体は「自由を守ろう」と度々大規模な抗議デモを行って来た。

こうした現実に台湾の国民は危機感を抱いていて、それが今回の結果につながったと思われる。

いわゆる「92年コンセンサス」(1つの中国の原則を中台双方が確認し、解釈はそれぞれに委ねる)について、民進党はその存在を認めていない。国内世論も「中台統一」ではなく、「現状維持」が多数を占めていたのである。

岸田文雄外務大臣が言うように「台湾は基本的に価値観を共有し、緊密な経済関係と人的往来を有する重要なパートナ―であり、大切な友人」である。

その上、中国の東シナ海の尖閣諸島周辺や、南シナ海での高圧的な海洋進出を続ける状況を牽制するためにも重要な存在である。

おそらく中国は、今後あらゆる角度から台湾に圧力を掛けてくると思われるが、日本は米を始め友好諸国と連携を強化して、この国を守っていく必要があると思う。

折から、中国の経済の不安から、世界の市場が揺らいでいる。習近平のなりふり構わぬ延命策に振り回されないよう、一層の警戒が必要と思っている。

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