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尖閣諸島最新レポート

「如何でしたか?」
「これ見ればわかるだろうっ」
と、帰港後、海上保安庁の臨検担当者に聞かれたS漁師は、怒りの表情を見せながらクーラーボックスの蓋を開いて見せた。

すべてカラッポだった。

尖閣諸島漁業活動の全てに協力してくれているS漁師とは先月12/13に那覇市内でお会いしました。同席したH氏と共に、「尖閣はエライことになっている、全く漁ができねぇんだよ」と危機感を募らせ現状を切々と私に語ってくださった。中国公船のやりたい放題で日本の実効支配がますます危ぶまれていると。「日本は弱いね」とS漁師のつぶやきが胸に突き刺さる。

私もかれこれ1年半の間尖閣諸島の群青色を見ていません。同時に1年半の間、日本のマスコミによって尖閣諸島の今を伝える映像が撮られていません。今回、S漁師達が漁船2隻で私達の意も汲みつつ、ビデオカメラを持って1/14(尖閣の日)に魚釣島で漁業活動に行ってもらったのです。

私達が漁協活動に行かぬ間に、現地は元の現状に逆戻りという深刻な事態に陥っていました。

漁業活動を始めた頃、海上保安庁は私達の活動を妨害する姿勢でした。中国公船が近づくと、領海侵入をしているあちら側を追い払うでもなく、我々に向けて「上陸はしないでください」「中国船には近づかないでください」と繰り返すのです。私達は上陸はしませんし、中国船には近づきません。しかし、中国船は上陸するかもしれませんし、中国船が私達の小さな漁船に近づくのであり、海保の警告はアベコベです。私達を守るという目的で海保のゴムボートが漁船周りを周回するので泡が立ち、魚群探知機も使えない、魚も逃げる。漁業の妨害行為としか言えないのです。

それが、10数回と活動を継続することで海保との信頼関係が生まれ、海保も漁業の妨害にならないように遠目で見守ってくれるようになり、毎回大漁。「尖閣諸島の魚」を永田町の議員会館に持ち込み、赤坂の料理職人の皆さんに捌いてもらい、各級議員の皆さんや、漁業活動を支えてくれた皆様に振舞ったこともありました。

しかし1年半前、水産庁が漁業活動従事者に関する通達を出したことで、漁師見習い、それも初めて乗船する者がいる場合出航ができなくなってしまったのです。漁業振興を進めるべき省庁が運用上漁師見習いの初乗船を認めない。こんなことがあるのでしょうか? どうやって、若い漁師達を育てるのでしょうか?「尖閣に行くから乗船を認めないのではありませんか?」と質すと「そうではない」と言い張る。結果、今日に至っています。

そして、今回の漁業活動では、中国公船が領海侵入をして尚、追い払うことなく、矛先はS漁師達の漁船。S漁師達に漁場から出て行くようにと言わんばかりに、漁船を追尾したという報告を受けています。これは漁船安全確保のためと云うのが大義名分でしょうが、漁業活動の妨害に他なりません。海保が取るべき行動は、漁業活動の円滑な実施を担保するために、中国公船に向けた対処が執行されるべきだと強く主張します。

尖閣諸島までの航路は波が高く天候も変わりやすく危険です。そして、片道8時間かかります。燃料コストも半端ではありません。空っぽのクーラーボックスを見た海保職員は言葉が出なかったそうです。「陸と海で指示の中身が違うんだろうなぁ」とH氏。

昨年政府は、中国軍艦による尖閣諸島の領海侵入に備え、新たな対処方針を決め中国政府に通達。国際法に基づく無害通航を認めず、海上警備行動を発令して自衛隊の艦船を派遣し、中国軍艦に速やかな退去を促すという新方針です。

それでも、今回の事態なのです。

尖閣諸島の先祖から伝わる漁場を、「先島の海人」に取り戻す責務は、私達政治家にあることを肝に命じています。早速動きます。

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