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安倍総理「陳情によって政策を歪めることはない」〜新聞の軽減税率適用をめぐる委員会質疑

15日の参議院予算委員会で、水野賢一議員(民主・新緑風会)が麻生財務大臣と安倍総理大臣に対し新聞の軽減税率適用について質疑を行った。以下、その部分の書き起こしをお届けする。

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水野議員:軽減税率の対象というのは2つあって、外食を除く食料品と新聞ですよね。これ1兆円てのは、二つ合わせて1兆円ということですか。

麻生財務大臣:今の話では種類、外食を除く飲食料品を軽減税率の対象品目とすることによって、減収見込み額は1兆飛んで200億円と見積もっております。また新聞購読料というものを今のような考え方でやられていただきますと、減収見込みは約200億円くらいになるだとうと予想されております。

水野議員:この新聞の話なんですが、ちょっとその前に、食料品の方の話というのは、これは別にあれですよね、消費税法でいちいち「食品とはなんぞや」ということを定めるわけじゃなくて、食品表示法に書いてある食品というのが「これが食品なんだ」という、そいう定義だということでいいですよね。

麻生財務大臣:仰るとおりです。

水野議員:一方で新聞については、何か別の法律で新聞の定義を定めているわけじゃなくて、消費税法自体で「週2回以上発行の新聞」とか「定期購読されるもんだ」っていうことを定めるという形になってますよね。で、ちょっとお伺いしたいのは、普通に考える新聞とか以外にですね、業界紙とか英字紙とか政党の機関紙とか、色々ありますけど、もう外形的に週2回以上発行、宅配ということであれば対象ということですか。

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麻生財務大臣:色々ご意見があったと伺っておりますけど、新聞につきましては、いわゆる日常生活におきますいわゆる情報媒体として全国遍く均質に情報を提供、また幅広い層に日々読まれる、この結果、新聞の購読料にかかる消費税負担が逆進的になっているのではないか、とのご意見等々を総合勘案させていただいて、軽減税率の適用対象とすることとさせていただきましたが、こういう主旨を踏まえた上で、地方紙の発行状況など色々調べさせていただきましたけれども、いわゆる宅配が何%、週に何回とかと、ものすごい新聞がいっぱいございますんで、それを調べさせていただいた上で、週2回以上発行されている新聞の定期購読料というものを軽減税率の適用対象とすること、とさせていただいております。

例えば、先生(の選挙区)は長野じゃないか、山梨かな…今…そうか今千葉か。ごめんなさい。長野新聞は週2回発行とか、美幌新聞は週3回発行とか、各地の地方紙も色々ございますんで、そういったものを調べさせていだいただ上の平均的な答え、これくらいかなと思って、週2会とさせていただいております。

水野議員:そうすると、質問は、業界紙だろうと英字紙だろうと政党の機関紙だろうと、これはなんでも週2回以上発行で宅配ならば対象だってことですね。

麻生財務大臣:基本的に今水野先生が言われたとおりです。

水野議員:結局、これは何紙くらいが対象になるんですか。

麻生財務大臣:今、納税申告を行う販売事業者が判断するということになろうと存じます。で、対象となりうる新聞の数につきましては、現時点では把握できておりません。ただ、経済産業省の統計調査によれば、全国1,043の新聞があるとされておりまして、この多くのものが対象となりうるだろうと予想されております。

水野議員:これ、ですから週2回とかっていう要件を満たせば、別に競馬新聞だろうと株式新聞だろうと、まあ宅配がどれだけあるか私知りませんけれども、要件を満たせば対象となりうるわけですか。

麻生財務大臣:競馬新聞を宅配でとっておられるかたどれくらいおられるかちょっと知らないんですが、「一定の題号を用いて、政治、経済、社会、文化等に関する一般社会的事実を掲載する週2回以上発行される新聞」、というふうに明確に定義したいと考えておるんですが、そういった形で申し上げた範囲であれば、いま言われたとおりの形で対象になりうるということであります。

水野議員:これはあれですか、新聞社が「うちの新聞はこれは毎日発行、日刊だから軽減対象にしてください」とかっていうことをどっかに申請したりして認可されるとか、そういうプロセスは経るんですか?

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麻生財務大臣:先ほど申し上げました通りに、いわゆる消費者の納税申告でありますんで、商品の販売等を行った者が行うということになっておりますんで、納税申告を行います販売事業者というのがおりますんで、それで適用税率を判断することになるんだと存じます。

水野議員:これは、同じ新聞でも定期購読、つまり家庭に配達されるものは対象で、キオスクなんかで購入すると軽減にならないというのは、これは何か意味があるんでしょうか。

麻生財務大臣:これまた意見の色々分かれたところではありますけれども、きちんとした定期購読をしているということをもってこの範疇にさせていただいた。あれ幾ら売られている、これ幾ら売られているということは、なかなか調査しにくいということもございますんで、きちんとした公平性を得る意味からも、定期購読・宅配ということを選択させていただいた、ということでございます。

水野議員:確かに、諸外国見ても、新聞とかを対象としている国があるのは事実ですよね。ですがこれは、日本でこれを対象にする理由というのはあれなんですか?例えば「活字文化の保護」だとか、「知る権利」だとか、そういうことで対象にするのか、それとも、「低所得者対策」ということ、それが理由なのか。このへんの整理はどうなるんですか。

麻生財務大臣:やはり基本的に、情報を広く遍く、低所得者においても平均的に得られるようなことという配慮はしておくべきだろうということが基本的な考え方の根底にありますので、そういった意味では、今言われたような所の両方を勘案させていただいた、というふうにご理解いただければと存じます。

水野議員:私はですね、新聞に関しては、たとえば「再販制度」だとか、公正取引委員会の「新聞特殊指定」があることは理解しますけれども、なんでここに唐突に出てきたのかっていうのは実はよくわかんないところがあるし、これ、食料品に関しては、政府側の資料を見るとですね、非常に詳細に、例えば精米だけだったらどうなんだ、生鮮食料品はどうなんだ、加工加えたらどうなるんだとかっていう、もう詳細な検討があるけれども、あまり詳細な検討を行ったような形跡もあんまり見られないですよね。

例えば食品というときは、さっき大臣もおっしゃったように、買い物の回数が食品は非常に多いから痛税感を緩和することに意味があるんだとか、そういうデータが非常にあったりするんだけれども、そういうことを言うと、新聞はじゃあ「購読料って年間なんかい払うのか」っていったら、そんなには多くないですよね。少なくとも食料品に比べたら桁違いに少なかったりする中で、例えばそういったことって、ちゃんと調査とかを、同じような形で新聞について議論をした上でこの決定なんですか。

麻生財務大臣:これ私が直接やったわけではありませんけれども、この件に関しましては(財務省)主税局等々、法律を作るにあたりましては、かなりの頻度、いろいろな新聞社…っていうのは何も朝・毎・読に限ったわけではありませんので、多くの新聞社の方々にこちらから足を運んでいろいろ話を聞かせていただいた。と記憶します。

水野議員:軽減対象っていうのは、これは総理にお伺いしますけれども、各業界にとってはですね、自分のところの商品が対象になるか否かは死活問題なわけですから、陳情合戦のおそれになるんじゃないかとか、それが政官業の新たな癒着につながるんじゃないか、という懸念は以前から言われたりすることがあるわけですが、こういうことに対しては総理はどうお考えですか。

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安倍内閣総理大臣::いわゆるこの陳情合戦の結果ですね、税制そのものを歪めることはあってはならないと、こう考えているわけでございまして、この軽減税率について自民党の中においてですね、この軽減税率を導入することによってですね、今、水野義員が否定されたようなことがあってはならないということは随分に議論がなされたわけでございますが、今回、例えば食料品等についても一括であのような形で決めておりますので、そういう実態について、現場の方々から様々なご意見というのは、我々は吸収していきたいと思いますが、この陳情によって我々が政策を歪めることはないわけでございますし、今回もこうした形で、なるべくそうしたことが起こらないような形で決めさせていただいたわけでございます。

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