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銃から身を守る「生き残りセミナー」、米で大盛況

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「生き残りセミナー」で講義するジョージア州マリエッタの警察官
Photo: Kevin D. Liles for The Wall Street Journal


 米テキサス州エルパソ在住のアレクザンドラ・ウィルソンさん(29)は、映画を見に行くとき、出口から簡単に出られる席を注意深く選ぶ。これは、3年半前にコロラド州オーロラの映画館で銃乱射事件が発生して以来、身につけた習慣だという。

 しかし、ウィルソンさんは万一の事態にもっと準備を整えておきたいと思い、銃乱射から生き残るための研修を受けることにした。そして、彼女と同じように研修を受ける米国人がますます増えている。

 ウィルソンさんは研修サービス会社のセージ・ダイナミクスを通じて研修を受講した。銃の所有者を対象に、銃乱射攻撃にどう対応すべきかを学ぶ研修だ。参加者は、用意されたシナリオの中で偽の銃弾を使い、自分たちの反応や発砲のスキルを試す。

 ウィルソンさんの職業は射撃のインストラクターだ。彼女は「携行が合法な場所には常に銃を携行している」と言う。「われわれのような者は恐らく応戦するだろうが、今は初めての子を妊娠中なので、子どものためを思って逃げるかもしれない」。

 武装した襲撃者への対応に関する研修は長年にわたって警察、学校、そして企業向けに実施されてきた。だが現在は、一般の人々の間でもそのような研修に対する需要がますます高まっている。

 米国では殺人のうち銃乱射が占める比率はごくわずかだ。しかし、このようなサバイバルコース(生き残りセミナー)に人気があること自体、米国全体にこうした攻撃への不安が広がっていることを示している。とりわけカリフォルニア州サンバーナーディーノで14人が殺害された先月のテロ事件以降、こうした不安が高まっている。

 研修の大半は、武器を使わずに取れる行動に焦点を当てたもので、最近の日曜日にジョージア州マリエッタで行われたものもそうだった。講堂に集まった700人ほどは警察から2時間にわたって研修を受けた。

 アトランタ郊外にあるマリエッタの住民たちが講堂に集まって研修を受けるのは、12月2日に起きたサンバーナーディーノの銃乱射事件以降、2回目だ。住民たちは「Avoid Deny Defend」原則や、銃が乱射されている最中は「Duck and Cover(伏せて覆え)」といった行動を学んだ。(訳注=「Avoid Deny Defend」原則とは、Avoid the attacker (犯人を避けよ)、Deny the attacker access to the area(犯人が自分のいる場所に入ってくるのを防げ)、Defend yourself(自己防衛せよ)の3原則のこと)

 最初のセッションに参加した地元警備会社のオーナー、ジョエル・ピーコックさんは「基本的には心づもりをしておくこと、そして今の世界で起こっている現実を知ることが目的だ」としたうえで、「これはどうしたらヒーローになれるかを教えてくれるセミナーではない。夜に家族の元に戻れるようにする方法を教えてくれるものだ」と語った。

 テキサス州立大学のアクティブ・シューター・プログラムが着手した取り組みを通じ、マリエッタで行われたような研修を受講した参加者は過去1年間で2万2000人強に上った。テキサス州立大学は連邦政府から資金援助を受けているほか、連邦捜査局(FBI)とも連携している。

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アクティブ・シューター・プログラムで参加者の質問に答える警察官
Photo: Kevin D. Liles for The Wall Street Journal


 受講者はまず、Avoid(犯人を避けること)を学ぶ。つまり、周囲に気を配り、逃げる計画を立てて、できるだけ早く脅威から離れることだ。逃げるのが不可能な場合、バリアを作るよう指導する。これがDenyで、例えば犯人が入れないようにするためにドアの鍵をかける。そして、できるだけ自分に注意が向かないようにする。

 そして、最後の砦はDefend、つまり自己防衛だ。

 研修を行ったマリエッタ警察のブライアン・マーシャル警部補は、自分の携行している銃は極めて慎重に扱うよう注意を促した。犯人に間違われて警察に射殺されかねないからだ。

 マーシャル警部補は、「みなさんにやって欲しくないことは、ピストルを取り出して、犯人を追跡しようと建物内をうろつくことだ。われわれ警察は現場に到着すると、そのような人を探すからだ」と話した。

 銃乱射の犯人が、銃を携行する一般人によって阻止されることはまれだ。アクティブシューター(発砲している犯人)が関与した事件160件を対象にしたFBIの調査によると、警察官でない市民が犯人と応戦して事件が終息したのは、わずか5件しかない。

 この調査によると、アクティブシューター(「閉じ込められた場所や人で混雑する場所で能動的に人を殺害、ないし殺害しようとする個人」と定義されている)が関わった事件の数は2000年から09年の間に増加した。

 調査論文の執筆者で、テキサス州立大学のアクティブシューター研修プログラムの責任者でもあるJ・ピート・ブレア氏によると、最近5年間の事件数は横ばいで、年間平均18件になっているという。

By ZUSHA ELINSON

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