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待ったなしの米債務問題 上院の構造

投資家の注目が集まっている米国上院について解説します。

米国上院の議席数は100です。

現在の構成は民主党が53議席(うち2議席は「独立」の立場で投票)、共和党が47議席です。

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審議打ち切り動議の採択(いわゆるクローチャー)には60票の賛成票が必要です。

米上院民主党のリーダーであるハリー・リード院内総務がそのクローチャー投票を延期したのはこの60票をかきあつめるのに苦労しているからです。

しかしクローチャー投票さえクリアできれば本投票はたぶん可決される公算が高いです。なぜなら本投票では単純過半数の51票を確保するだけで良いからです。

もちろん、本投票では地元有権者に対する「パフォーマンス」としてクローチャーでYESと投票しておきながら本投票ではNOに回る尻軽な議員さんが出てきます。だから絶対安心というわけではないのです。

細かい話になりますが通常、下院に比べて上院は投票に辿り着くまでに必要とされる時間が長いです。すると今回のように「時間切れアウト」になるリスクがある案件では「もう二度と上院で再審議にかけることはできない」という時間的制約があります。

これは僕の素人判断ですが、現在の時点で、少なくとも心理的には「これで最後だ」というタイムリミットまで来ていると思います。これは偶然、そうなったのではなく、必然的にそうならざるを得なかったと説明されるべきでしょう。なぜなら時間的に「やり直しが効く」間は議員さんたちはパルチザン的態度を改めないからです。

言い換えれば「なぜギリギリまでモタモタしているのだ!」と気を揉むのは、そもそも米国議会の構造に対する理解が欠如している人がやることです。土壇場までもつれ込む事は最初から運命付けられていたのです。

ある意味、上院はわざと時間を浪費して下院に対してプレッシャーをかけているともいえます。なぜなら上院議員も下院議員も大統領も「アイツのせいでデフォルトした」と後ろ指をさされることだけは回避したいと強く願っているからです。喩えて言えば上院としてはバスケットボールのシーソーゲームで「最後の何秒」というところまで来て、わざとボールを回してシュートしないのと同じような状態になっているわけです。

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