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仮想現実、人はどれくらい浸っていられるか

 仮想現実(VR)の特徴は未知の世界に浸ることができることだ。だが集中力はどれくらい続くだろうか。

 ソニーや台湾の宏達国際電子(HTC)、米フェイスブックの子会社オキュラスVRが高性能ヘッドセットの発売を予定していることから、今後VRは大きな話題を呼ぶだろう。答えが出ていない数多くの疑問の1つが「ヘッドセットのユーザーはどれくらいの時間、スマートフォン(スマホ)をチェックしないでいられるか」というものだ。

 米ウォルト・ディズニー傘下で映画「スター・ウォーズ」シリーズの制作会社であるルーカスフィルムは、5~10分の動画でVRの実験を行っているが、より長時間の映画をヘッドセットで見る人がいるかどうかは不明だ。

 ルーカスフィルムのニューメディア担当責任者、ロブ・ブレドー氏は昨年9月にオキュラスが開催した会議で、「VRヘッドセットは独自の媒体として、人の注意を2時間引き付けておけるほど魅力的なものになるだろうか」と疑問を呈し、「もし答えがイエスならば、われわれはまだその種の映画制作の言語をまったく理解していないことになる」と述べた。

 テクノロジーが人の脳に与える影響は、議論のテーマや心配の種になっている。スタンフォード大学が2014年に発表した調査結果によると、調査参加者がパソコンで画面を切り替える間隔は19秒で、前回の調査より短くなった。スマホでの調査は行われていない。

 マイクロソフトの研究者らは昨年5月に「全体的に見て、デジタル・ライフスタイルは集中力の持続にマイナス影響を及ぼす」との見解を示した。成人2000人を対象に調査したところ、長時間にわたって集中することができたのは全体の3分の1にすぎなかった。ソーシャルメディアのヘビーユーザーで、集中力を維持できたのはわずか23%だった。ただ、設定した時間は明らかにしていない。

 このような調査結果を受けて、VRコンテンツの開発業者は人の心をとらえると同時に、集中力の持続時間が短くなりつつあることを意識した体験を生み出すことを迫られるだろう。

 オキュラスのデザイナーとエンジニアはすでに、次のヘッドセットの課題について考えている。それには、仮想空間でフェイスブックやメールの通知を受け取れるようにすることや、ユーザーがヘッドセットを外さずにゲームを中断して電話に出たりすることができるパススルーカメラが含まれているかもしれない。

By DEEPA SEETHARMAN

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