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相互不信に陥っている欧州の銀行のストレステストの結果が金曜日夜に発表される

欧州の銀行のストレステストの結果が現地金曜日の夜に発表されます。

前回ストレステストを実施したときはその基準が緩かったことから「これでは参考にならない」という意見が多かったです。

その意味では今回のストレステストの重要性ないしは信頼性に関しても疑問を挟む声があります。

ただ市場関係者がこの材料を無視しているのか?といえば、そうではありません。

先ず欧州の銀行が欧州中央銀行にオーバーナイトで預けているODF(=オーバーナイト・デポジット・ファシリティ)の残高はこのところ急に膨らんでいます。

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この預け先は殆どリターンが無い(金利は年率0.5%)代わりに最も安全なお金の「駐車場」の役割を果たしています。つまり銀行が運用の観点ではなく安全の観点だけを重視してお金の置き場所を選ぶような局面ではODFが選好されるわけです。

別の良い方をすれば欧州の銀行の経営者がどれだけびくびくしているかのひとつの目安になるわけです。

なぜ欧州の銀行の経営者たちが相互不信に陥っているかといえば、それは今、イタリア国債やスペイン国債の値段がめまぐるしく動いているからです。

これらの国債が急落すると、それを沢山在庫に抱えている銀行は評価損をこしらえてしまうリスクを負います。

下はPIIGS諸国の債券をどの金融機関が一番多く保有しているかを示したものですが、イタリアのインテサとウニクレディトが圧倒的に大きいことがわかります。

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インテサの株価は7月1日の高値€1.913から今日のザラバでは€1.57まで急落していますし、ウニクレディトも同じ期間に€1.53から€1.21へと急落しました。(今日はイタリア国債の入札が無事済んだので安堵感からデッドキャット・バウンスしています。)

イタリアの場合、国債の消化をガイジンに頼る部分は大体40~45%くらいだと記憶しています。これはPIIGS諸国の中での比較では良い方だと言えます。

つまり国内消化比率が高いのです。

普通、気まぐれな外国の機関投資家に国債の消化を依存しないということは好ましいことですが、それは逆の見方をすれば国内の金融機関やファンドが負うリスクが大きいことも意味します。

それは上の例で見たように国内の銀行の株価急落のリスクを高めます。バランスシートを急いで補強しなければいけなくなる瞬間というのは大体、折悪く株価が低迷しているときです。その意味でも1.株価が高い「平時」の際にどんどん公募して体力をつけておくこと、2.ちょうどサブプライム問題が起きる直前にゴールドマン・サックスやJPモルガンが上手く立ち回ったように、如何に他行を出し抜くか?を日頃から真剣に考える事、、、

この二つが欧州や日本の銀行トップが取り組むべき課題だと思います。

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