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2016年は"ギャップイヤー2.0"の時代!

明けましておめでとうございます。

旧年中は大変お世話になりました。

"ギャップイヤー2.0"の時代は、ギャップイヤーの人材育成機能がより公的に認められ、予算化される!

 さて、昨年の日本におけるギャップイヤーの話題は、なんといっても大学の学外学修の一環として"ギャップイヤー・プログラム"が文科省の予算付けされて誕生したことだろう。初年度の平成26年度は、神戸大学など10大学・1短大・1高専への予算配分が決まった。(参考記事:2015年8月1日付「今秋から新たに10大学で"ギャップイヤー制度"が誕生する!」-JGAP代表ブログ http://japangap.jp/blog/2015/08/10.html )

 これまで「ギャップイヤー・プログラム」はあくまで大学の学内の自主予算で、東大や国際教養大などが導入してきたものだ。今後ギャップイヤーが、その人材育成機能により、公に認知され、文科省予算がついてくるわけで、私はこれを「ギャップイヤー2.0」と呼称している。また、その特徴として、何も必ず休学して1年間、社会体験(ボランティア・課外留学等、旅)や就業体験(インターンシップ・ワーホリ等)を行うというものでもない。期間については、英国やJGAPの定義では「概ね、3ヶ月から2年」であり、2012年に誕生した米国のAGA(米国ギャップイヤー協会)の定義は、「2ヶ月以上」とさらに短期化している(英国には3ヶ月未満はmini gap という呼称もある)。

 「ギャップイヤー1.0」は下図にあるように、日本においては2011年だったと思う。5年前当時は、「ギャップイヤー」は市井の人々には関心がなく、ほんとうに一部の識者か教育関係者、あるいは英国圏に留学した人か、住んでいた人くらいのものであったと言っても過言ではないだろう。だからこそ、JGAPはギャップイヤー経験者の若者のエッセイをこれまで200稿以上、掲載してきた。
画像を見る

企業の人事部門はギャップイヤーの重要性を理解している!

 しかし、今日では少なくとも、東大や国際教養大の卒業生を採用するような企業の人事関係者は、間違いなく理解しているし、経団連の昨年の「グローバル人材調査」を観ても、ギャップイヤーへのポジティブな評価は明らかであり、その人材育成機能に期待している。

(参考記事:2015年10月29日付JGAP「経団連『グローバル人材の育成・活用アンケート』にみるギャップイヤーの好評価!」http://japangap.jp/info/2015/10/post-198.html )

 先週「海外留学のEF Education Firstの調査によると、日本でのギャップイヤーの認知率は現在わずか20%。ギャップイヤーについて説明できる割合は、さらに下回って14%というのが現状」という記事を見かけて、調べてみると、12月11・15日に「ギャップイヤー」に関する意識調査を実施した結果で、調査は海外留学の EF 公式 twitter アカウントをフォローしているユーザーを対象に、twitter のアンケート機能を利用して行ったとのこと(サンプル数:760)。

 調査対象と回答者にどれだけの意味があるかの議論もあるが、まず、5年前当時の"市井の人"の認知率に比べたら大きな伸長であろうし、まして日本の窮屈な「ストレートでシームレスな高大接続」の一本かぶりの多様性なき価値観に風穴を開けるギャップイヤーが、一般の人々を対象とした調査で、"5人にひとり"も知られるようになったというのは福音であり、希望だとも私は思う。加えて、前述のように、企業の人事部門は、経団連の463社調査でも「大学に期待する取り組み」としてギャップイヤーは、ベスト4に上るほど、関心は高い。
リンク先を見る
 全文は以下の経団連サイトから読める。
https://www.keidanren.or.jp/policy/2015/028.html

 今年は、先述のように、文科省予算がついており、新たに12高等教育機関にギャップイヤー制度が導入されるし、戦略的に導入する大学も増えるだろう。また、導入されていない大学の大学生も高校生の1部も、これを契機に自主的にギャップイヤーを取得する層も増えることだろう。そういう底辺拡大を認めていく、あるいはサポートする社会が必要だ。現に、JICAの青年海外協力隊も地域おこし協力隊もティーチ・フォー・ジャパンの活動も"就職"ではなく、文科省の「トビタテ留学!」の一部(多様性理解やスポーツ留学等のカテゴリー)も、直接標榜していなくても定義上1~2年の有期"ギャップイヤー・プログラム"であり、それぞれ価値を既に社会に提供しているのではないだろうか。

 ギャップイヤーは、comfort zone(ぬるま湯、日常性)から抜け出して、親や教員から離れていわば"修行"を行うことに意義があり、それは国内外の社会的課題を解決する人材、グローバル人材、リーダーシップを持った人材を生み出すことが知られてきた。

「ギャップイヤー2.0」時代は、ギャップイヤーが日本の高度人材育成に貢献し、従来のキャリアの価値観を変える力を秘めていると私は考えている。

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