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「鉱業のゴッドファーザー」フリーポート・マクモランのジム・ボブ・モフェットが株価低迷の責任を取って辞任

フリーポート・マクモラン(ティッカーシンボル:FCX)は米国を代表する銅、ゴールド、石油探索生産会社です。

そのフリーポート・マクモランを、実に50年もの長きに渡って指揮してきた「鉱業のゴッドファーザー」、ジム・ボブ・モフェットが、今日、会長を辞任すると発表しました。

ジム・ボブ・モフェットは75歳なので、年齢的にはリタイアしてもおかしくない歳です。

しかし彼はマフィアの親分のような威圧的なオーラを発散させ、なにごとも自分が仕切りたがるタイプの経営者ですから、今回、その彼が、あっさり会長を降りると発表した事に驚きを禁じ得ません。

今回の辞任の直接の理由は仕手筋、カール・アイカーンがフリーポート・マクモランの発行済み株式数の約8.5%を8月頃に玉集めしたことによります。アイカーンは取締役会に役員を送り込むと同時に探索・採掘予算を削減することを画策中です。

ジム・ボブ・モフェットはルイジアナ州の石油採掘職人の息子として生まれますが、5歳のときに父は家族を残して失踪します。そこで幼少の頃からバイトをして母子家庭の家計を助ける一方、アメリカン・フットボールの選手として奨学金を得て、テキサス大学オースチン校へ進学します。そこで地質学と出会い、優秀な成績で卒業し、テュレーン大学で地質学の修士の学位を取ります。

卒業後、彼は地質学のコンサルタントとしてニューオーリンズの石油会社を相手に商売しますが、1969年に友人2人を誘い、3人でマクモラン(=McMoRanは、マクウイリアムズ、モフェット、ランキンという三人の名前をつなぎ合せたもの)という会社を設立します。

マクモラン・オイル&ガスは、いわゆる「山師」の会社で、(ここに石油が眠っている)と睨むと、果敢に試掘を試みて行きました。「ホームランか、三振か?」というような大きなリスクを好む社風は、こうした生まれたわけです。

同社は空振りもありましたが、長期で見たトラックレコードは、やはり素晴らしいと思います。

特に1981年にフリーポート・ミネラルズと合併した後は銅・金山の開発に注力し、1988年にインドネシアの秘境で、グラスバーグ鉱山の開発権を獲得します。これはのちに世界最大の銅・金山になります。

このグラスバーグから上がる莫大な利益を背景に、2007年にフリーポートは老舗の銅企業、フェルプスダッジを260億ドルで買収します。

フリーポートは2009年にメキシコ湾の「デイビー・ジョーンズ」天然ガス床を開発するため一度撤退していた石油・天然ガス事業に再進出しました。「デイビー・ジョーンズ」ガス田は掘削深度2万9千フィート、地下温度華氏400度というこれまでにないスペックの鉱区でしたが、折からの天然ガス価格の暴落で、プロジェクトの採算性は疑問視されています。

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