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中国最大のデータ・センター、トゥエンティワン・ヴァイアネットがナスダックにIPO

中国最大のデータ・センター、トゥエンティワン・ヴァイアネット(21Vianet、ティッカー:VNET)が先週金曜日にナスダックにデビューしました。

中国のデータ・センター市場は年率25%程度で成長していますが同社は2008年から2010年にかけて年率48%で成長しました。つまりマーケットのパイの成長より急速な成長を見たわけです。

トゥエンティワン・ヴァイアネットは現在中国全土に47のデータ・センターを所有するほか独自の高速データ通信網を所有しています。

この2番目の点は特に重要です。

なぜなら中国ではチャイナ・ユニコムや中国移動などの大企業がバックボーンを寡占しており、しかもそれらの接合点(NAP=Network Access Point)は3か所しかありません。

このため北京、上海、広州のNAPは常に過大負荷がかかった状態になっています。

トゥエンティワン・ヴァイアネットはキャリア・ニュートラルなインター・クラウド・ネットワークを独自に構築し、中国全土に配置した自社のデータ・センター同士を直接結合しています。

これによりNAPにおける交通渋滞をバイパスできるわけです。

現在の同社の中国データ・センター市場における市場占有率は19.2%で、第2位の9.3%を大きく引き離しています。

米国では企業の50%以上がデータ・センターをアウトソースしていますが、中国では20%に過ぎません。その点でも今後、顧客が増える可能性が強いです。

同社は既に1300の顧客を持っており、その殆どが一度トゥエンティワン・ヴァイアネットを選定するとキャンセルしません。

チャーン(顧客離反)率はわずか0.9%です。

また同社の収益のビジビリティは極めて高く、「数字が読みやすい」です。

さらに売掛金の回収に要する日数は40日強であり、これは中国企業としてはとても良い成績です。

代表的な同社の顧客はテンセント、バイドゥ、ヨウク、レンレンなどになりますが総売上高の5%を超える顧客はいません。

去年の通年の売上高は5.25億人民元でした。

同社の問題点としては:

1. データ・センターの株は株式市場では高い評価を獲得しにくいこと
2. 先行投資負担で業績は苦しいこと
3. マージンは他のネット企業ほど高くならないこと

などが挙げられます。

最近IPOしたヨウクやこれから出てくるレンレンのような華やかなストーリーでは無いことは確かです。

【データ】
今回発行株数:1150万ADS
普通株対ADS比率: 6対1
ティッカー: VNET
幹事構成: モルガン・スタンレー、バークレイズ、JPモルガン、パイパー・ジェフリー、ウイリアム・ブレアー、パシフィック・クレスト

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