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来年の国会、政局の勝手な予想(その1)—野党共闘はのっけからつまづく?

年の瀬も押し迫ってきて、本日26日から年明けまで冬休みという方が多いようだが、永田町はそうでもなさそうである。なんと言っても例年であれば1月の後半、場合によっては月末に開会する通常国会が、来年は1月4日開会なのだから、特に野党側にとって準備万端整えなければならず、地元回りに専念というわけにもいかないのだろう。

 加えて来年の7月には参議院選挙がある。こちらも打倒安倍政権、打倒安倍一強を掲げる野党側にとっては、統一候補の擁立、候補者調整等から支持集めまで、来たるべき「闘い」に向けた準備に余念がないようだ。しかし、共産党の志位委員長が提唱する「国民連合政府構想」に向けた選挙協力はまだ始まったばかりのようであるし、民主党と維新の党の院内統一会派については、懸念したとおり、「数の論理」が最初から持ち出されてきてしまって、必ずしも円滑に活動が進んでいないようである。

 一方の与党側、参院選での勝利に向けて着々と準備を進め、参院で与党勢力で3分の2の議席を獲得し、安倍政権はその先に憲法改正を目論んでいるとも言われている。その際に不可欠となるのが、国政政党となった、おおさか維新の会の躍進と協力とも言われている。大阪市長を退任した橋下徹氏が安倍総理らと会談し、憲法改正について議論したとも報道されている。

 さて、こうした状況の中で、来年の国会、政局はどうなるのだろうか?報道されている情報やこれまでに私が得た情報等から勝手に予想してみたい。

 来年の通常国会は、①平成27年度補正予算案、②平成27年度補正予算執行関連の法案、③平成28年度予算案、④平成28年度予算執行関連法案、⑤その他の法案の順で審議が進められる。(②や④はいわゆる予算関連法案。)

 まず①にしろ③にしろ、野党や一部マスコミは「バラマキ」批判を繰り返している。(自民党内からも「バラマキ」と見られるのではないかとの懸念もあるようだ。)確かに、低所得の年金受給者に対する3万円の給付で合計約3000億円、軽減税率に約1兆円、人事院勧告の実施で公務員に約700億円という、「三大バラマキ」とでも言いたくなるような事項が組み込まれている。

 野党からは予算の修正案か組替えの動議が提出されるだろう。しかし、ここで野党側が足並みを揃えることは難しいかもしれない。例えば、「三大バラマキ」の一つ、人事院勧告の実施、つまり公務員給与の引上げについては民主党は賛成、身を切る改革を掲げる維新は反対。つまり野党間で態度、賛否が異なりうる事項が出てくるだろうということであるが、こうなれば修正部分の少ない、あまり目立たない、もっと言えば「ショボイ」修正案しか民主・維新の統一会派は提出できないかもしれない。そうなれば与野党対決は最初からつまづくことになるだろう。そしてこのことは法案、特に予算関連法案についても言える。

 まさにそれにつながる話が既に出ている。公務員給与の引上げを実施するための給与法の改正案への対応を巡って、民主党は賛成、維新の党は反対で折り合いがつかず、両党の政調会長協議でも平行線で、結論は持越しになったようだ。官公労連からの支援を受ける民主党は「数の論理」で押し切ろうとするだろう。維新の党でも八方美人の松野代表はそれにホイホイと乗ってしまう可能性が高いだろう。そうなると、愚直に身を切る改革を主張してきた旧結いの党系は会派離脱という選択をするか?正念場ということであろう。(信念を貫き通せば更に少数に転落、安易に民主党と共同歩調を取れば、一般有権者からすれば民主党に取り込まれたとみられて信頼を失い、支持者も離れていくことになりかねないだろう。進むも地獄、退くも地獄とまでは言わないが、それに近い状況になりかねないということか。)

 通常国会冒頭からそのようになってしまうのであれば、安倍政権にとって野党、特に民主党と維新の党のゴタゴタは、鴨ネギと言うべきか、漁夫の利と言うべき状態である。衆参ダブル選をやっても余裕で与党が圧勝できると考えてもおかしくはない。衆参ダブル選が急速に現実味を帯びてくるということになろう。

 共産党は・・・独自路線で更に支持を集めることになるかもしれない。参院選なり衆参ダブル選なりで自民党と共産党で漁夫の利を分かち合う、本当にそんなことになれば、なんとも皮肉なことか。(別に共産党を頭ごなしに否定するつもりはないが、現実路線に徐々に転換し、支持が増えているとは言え、共産党一党で自民党に対抗する勢力にはまだまだなり得ない。したがって、たとい共産党が議席数を大幅に伸ばしたとしても、安倍一強の状況は変わらないだろう。)

 次回は安倍政権の動き、おおさか維新の会との関係等について勝手に予想してみたい。

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