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「税収増に甘えたメリハリのない予算」来年度予算について岡田代表



 岡田克也代表は24日、定例記者会見を開き、同日閣議決定された来年度政府予算案について見解を述べたほか、参院選等に関して記者団の質問に答えた。

 岡田代表は、1兆円の軽減税率について「予算上には何も出ていない。財源の裏付けのないまま決めたことになり、極めて無責任だ」と述べた。また、「新3本の矢」と言われる「出生率1.8」や「介護離職ゼロ」を実現するとした予算についても「その中身は極めて小粒だ」と評した。「財政を立て直していくためには、税収が予想以上に増えたならばそれを有効に使い、国債の発行を抑えていくべきだが、『あるものは全部使え』という考え方だ。内容については今後精査して予算委員会などで議論していくが、税収が増えたことに甘えたメリハリのない予算だ」と批判した。

予算に関する質疑

 記者団から、来年度の防衛費が1.5%増の5兆円超となり、安倍政権下で4年連続で増加したことについて感想を問われ、「基本的に社会保障費以外は横ばいというのが2020年度プライマリーバランス(基礎的財政収支)黒字化に向けた前提のはず。内容を精査しなければないが、首をかしげるところだ」と応じた。

 関連して、現状のままで2020年度プライマリーバランス黒字化という目標が達成できると思うかとの質問に対しては「その答えが(政府から)示されていない」とし、第1次安倍内閣では景気が上昇局面にあった中でリーマン・ショックによって状況が悪化したことを振り返り、「何が起こるか分からない。そうしたことに耐えうる予算にしなければならないのに、『いい時に全部使ってしまえ』というような考え方は間違っている」と述べ、財政健全化への本気度が見られない政府の姿勢を批判した。

 関連して、こうした安倍政権の姿勢を国民にどう示すかとの問いに、例として軽減税率の問題を取り上げ、「『軽減税率1兆円、いい話じゃないか』という声もあると思うが、その1兆円の財源をどうするのかといえば、財政再建の旗を降ろして借金をするのでなければ、社会保障費などを削るかしかない。そうしたことも含めて国民の皆さんにきちんと説明して、軽減税率がベストな答えなのかを判断していただきたい」と述べた。

 また、来年度予算で国債発行額が34兆円となり、政府が従来より「抑えた」と説明していることについては、「2020年度プライマリーバランス黒字化のために、国債発行を減らしていくというのは当然のことだ」としたうえで、政府の姿勢次第で「(国債発行は)もっと減らせたはずだ」との見方を示した。

 来年の通常国会で若い世代に注目してほしい点は何かとの問いには、「安倍政権は『今が良ければいい』という発想だ。2020年度にプライマリーバランスを黒字化するというのは、財政健全化の第1歩に過ぎず、その後の団塊世代が高齢化や本格的な人口減少の中で、さらに借金の残高を減らしていくにはどうしたらいいかということを考えなければいけない」と述べ、次の世代のことを考えた政権運営かどうかが1つの着眼点との見方を示した。

来夏の参院選に関する質疑

 来年の参院選に向け熊本で野党が統一候補を擁立したとの報道について自民党幹部が「談合」などと批判していることについて反論を求められ、「何を言っているか分からない。自民と公明は考え方が違うにもかかわらず1つの政権を構成している。それに対して、選挙で(野党同士が)協力することは次元が違う」と述べ、批判は当たらないとした。他方、「野党統一候補」との呼び方について苦言を呈し、「熊本の候補者は市民擁立候補で、各党はそれぞれの判断で推薦しているだけで『野党統一』ではない」と述べた。これに関連して、来春行われる衆院北海道5区の補欠選挙についても同様の考え方だと説明した。

 その上で、熊本での動きについては「安保法制を議論していく中で、さまざまな団体が立ち上がり、そうした動きから、市民が主導して候補者を立てることになったのが熊本だ。安保法制の議論のときに私は『新しい民主主義が始まった』と言ったが、それが結実しつつある」と感想を述べた。

その他の質疑

 自民党の男性議員が妻である同党女性議員と同じ時期に育児休業を取得する意向を示していることについて見解を問われ、「一般の育児休業と今回のケースはだいぶ違う。一般の場合には、給与が削減されることになるが、国会議員にはそうした規定はない。給与をそのまま受け取りながら休むことを認めるべきというのは、多くの方から見て違和感のある話ではないか。国会議員は忙しいが、ある意味ではフレックスタイムのようなところもあり、やりくりしながら対応することも可能ではないか」と述べ、国会議員の育児休業を制度化するかどうかについては、民間企業との違いなどを考慮して議論をするべきとの見方を示した。

 特定秘密保護法に関連して、22日の参院情報監視審査会で、民主党が提出した「特定秘密提示要求」が与党の反対で否決されたことについて見解を問われ、「仕組みに根本的な問題があることを示している。(審査会の)メンバーは所属する政党よりも国会議員として独立して判断するということを担保しいなければ、結局、与党の議員は政府に対するチェックという役割を果たせない。仕組みそのものが欠陥を含んでいると言われても仕方がない」と述べ、審査会のあり方自体に疑問を呈した。

民主党広報委員会

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