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新聞よ、どうしてしまった

 残念ながら新聞の軽減税率を盛り込んだ税制改正大綱が決まってしまいました。いろいろ思うところがありますが、一番不可解なのは今日までの一連の新聞報道です。軽減税率の食品の線引きを巡っては、各紙とも政府・与党内の駆け引きや政策決定過程を詳しく報じ、検証していました。しかし、200億円規模の新聞への軽減措置については、どのような力学でいつ決まったのか書いた新聞は一紙もありません。

 誰が新聞の軽減税率を主張し、なぜ駅売りや電子版は対象から外れたのか。書籍や雑誌が「引き続き検討」と仕分けられた経緯は何だったのか。明らかになっていないことはたくさんあります。こうした時こそ新聞報道の出番だと思います。

 取材対象のハードルが高く、事実関係が掴めなかった可能性もゼロではないでしょう。例えそうであれば、自民党税制調査会の「ヒラバ」の議論を掲載することもできたはずです。15日に軽減税率の大枠を審議した際、私が新聞を対象にすべきでないと主張し、ベテラン議員の方が「新聞は知識の象徴で、知に課税しないのは国際的な共通理解で、欧州では非課税にしている国も少なくない。民度が問われている」と反論されました。この議論は多くの記者が聞いていました。こういった与党内の議論を報じることで、国民は政策の成否を判断できるのではないでしょうか。

 特定秘密保護法案の審議の時、メディアは「政治権力が情報を隠し、知らないうちに物事が決まるような社会にしてはいけない」と盛んに反対の記事を掲げていました。情報は公開されているのに新聞が沈黙を続けてしまっては特定秘密の時の議論は何だったのかと思わざるを得ません。

 ただ、私は希望を捨ててはいません。検証記事というのは時間を置いてから掲載することもままあるからです。「新聞の軽減税率は必要だ」という識者のコメントを並べるだけでなく、なぜ新聞が軽減税率の対象に入ったかの経緯を詳報していただきたいと思います。それでこそ生活必需品たる新聞です。

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