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全国高齢化マップに見る地方の老化

前回のエントリ『都道府県別世帯年収分布マップ』では世帯年収の地域的な分布を視覚化したが、平成22年国勢調査のデータに基づき全国自治体の平均年齢の分布を視覚化したものが次のマップである。

平均年齢50歳を境に青と赤に色塗り分けている。青のほうが若い地域であり、赤は年寄りの地域である(データが無い地域は無色)。マウスをポイントすると平均年齢、15歳未満/15~64歳/65歳以上/75歳以上/85歳以上の人口と構成比が分かる。上部のプルダウンメニューで都道府県を選択して地元の地域を見てみて欲しい(やはり15秒ほど待たされる)。


交通の便の悪い内陸部や沿岸部の平均年齢が高いことが一目瞭然だ。率直に言えば、田舎の平均年齢が高く、都市部の平均年齢は比較的低い。田舎では65歳以上が人口の半分を占める地方も珍しくなく、地域社会の存続が危ぶまれるところが多い。本マップは5年前のデータであり、そうした地域の多くでは5年後の今ではそのまま平均年齢が5歳上昇しているのだろう。

次に関東地区と関西地区における年齢分布マップを示す。双方とも日本を代表する都市圏であるため、大部分が青く塗られている。

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関東では浦安市の若さが目を引く。東京都内へ30分以内という交通の便の良さがありながら、千葉県ということで比較的リーズナブルな家賃が若い世代に受け入れられているのだろう。内陸部に赤い地域が見えるが、都市部から離れるほど赤い地域が増えていく。

関西では奈良県南部、三重県南部、和歌山県南部周辺に赤い地域が集中している。青く染まる大阪府の中心部に薄赤の地域が見えるが、最も貧しい世帯が多かった大阪市西成区である。

社会学者・大野晃によれば、65歳以上の人口が半数を超えている場合を限界集落、55歳以上が半数を超えている場合を準限界集落と呼ぶ。限界集落は、高齢化が進み、共同体の機能維持が限界に達している状態であり、やがて消滅へと向かう。濃い赤で示されている地域は限界集落もしくは準限界集落にあたるが、いずれ結果が公表される27年度の国勢調査ではより広がっていることだろう。

一方で、日本の現状を鑑みれば、すべての地域に投資することは非現実的であるから、将来的には人口を集約して効率的な自治体運営を目指すべきだ。少子高齢化の先頭を走る日本において、人口減を前提とした都市設計をどのようにしていくのか。既に前提が変わってしまっているということを念頭に、思い切って見直す時期に来ている。

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