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韓国、終身雇用文化が経済の足かせか

 【ソウル】今週ソウルで予想される抗議デモは、韓国労働者の終身雇用保障を緩和するため進められている労働法改革をめぐり、朴槿恵大統領が直面する問題を浮き彫りにする。労働法の改革は、企業が雇用を拡大し減速する経済を活性化する狙いがある。

 エコノミストは、韓国の厳格な労働法の適用が経済活性化の大きな障害であるだけでなく、解決が最も困難な政治的問題だと指摘する。一番の難題は、第2次世界大戦後に整備された終身雇用文化の解体だ。ただ終身雇用は韓国が戦後の貧困から復興するのに寄与したのも確かだ。

 米国などの先進国では労働組合員数が減少するなか、労働法はこの数十年で緩和され、企業が容易に雇用・解雇ができるようになっている。ただ韓国で解雇が極めて難しいため、企業は正規社員の採用に一段と消極的になる。

 韓国政府の統計によると、同国の民間企業の従業員のうち40%前後は派遣あるいは外部の業務委託労働者でその割合は先進国でも際立っている。エコノミストによると、非正規労働者の占める割合が大きいことで生産性が低下し、それが経済成長の足を引っ張っている。さらに消費者は雇用確保をめぐる不安から、支出を控えている。

 ソウルのマッキニー・コンサルティングのスティーブ・マッキニー社長によると、韓国企業や外資系企業は労働法を理由に新規雇用に伴う投資には慎重になっている。

 一方、韓国の政治的左派は正規社員のために派遣社員を減らすことよりも、派遣社員の保護を求めている。

 世界経済フォーラムによると、解雇と雇用の柔軟性ランキングで韓国は世界で106位。

 韓国では正規社員職が少ないことを背景に今年に入り15~29歳の若年層の失業率が10%超に上昇し、この15年で最高水準となった。若年層が正規社員の求職で苦労しており、この層の失業率は全体の失業率の2倍のままだ。その不安を反映するかのように韓国のテレビでは正規社員の職探しに苦労する若い韓国人を題材にしたドラマが今年に入り大ヒットしている。

 韓国人がますます結婚を遅らせるなか、出生率は女性1人あたり約1.2人と超低水準。これも韓国の経済成長を阻んでいる。朴大統領10日の閣僚会議で、この課題に取り組みためにも労働法の改革は必要だと強調した。

By ALASTAIR GALE

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