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債券への耽溺は大失敗を招く トリシェ総裁の「心変わり」は当然

昨日、欧州中央銀行のトリシェ総裁が記者会見でインフレに対してタカ派なコメントを繰り返しました。

欧州周辺国が財政を切り詰めて景気が悪くなろうとしているときにインフレの事を心配するなど唐突な印象があるかも知れません。

でも最近の世界のコモディティ市況を見るとインフレに対して警戒するのは決して早すぎるタイミングでは無いと思います。

実際、英国のようにイングランド銀行が設定しているインフレ・ターゲットより実際のインフレがずっとオーバーシュートしているにもかかわらず、ボンヤリしている国もあります。


過去の金利政策の歴史を見ると9・11のテロやイラクのクウェート侵攻など消費者やビジネスマンのマインドを萎えさせるようなショックがあるたびに中央銀行はわざと思いっきり金利を低く設定し、景気が突っ込まないようにセイフティー・ネットを張りました。

その結果実質金利は限りなくゼロに近づくか、若しくはマイナスになったのです。
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しかし実質金利マイナスの状態が長く続くとそれは2006年頃のサブプライム・バブルのようにひん曲がったインセンティブを投資家に与えてしまい、バブルの原因になります。

つまり大不況のリスクが去れば、中央銀行はすぐに引き締めにかかる準備に入らないといけないのです。

実質金利のマイナスが続くということはかならずしも「中央銀行が意図的にやっている」とは限りません。

たとえば「中央銀行がインフレを過小に見積もり過ぎた」という解釈も出来るのです。このような見込み違いの累積は将来、突発的インフレ・リスクとなって跳ね返ってきます。

世間ではそういう事も知らずに実質金利マイナスを歓迎するような風潮がありますが、これは投資家のコンプレーセンシー(慢心)以外のなにものでもありません。


いずれにせよインフレは債券の敵である以上、投資家はそれに見合った見返り(=金利)を求めるべきです。そういう意味では世界のマーケットは今、過渡期にさしかかっています。

デフレ・マインドからインフレ・マインドへの切り替えはとても難しいです。

今年の相場は難しくなります。

兎に角、僕は先進国も新興国も株式のロングポジションは全部払いました。

金も最近アタマが重くなっている感じがします。

若しECBがインフレ・ファイター的なポーズを取るのなら、一旦はゴールドも利喰われるでしょう。


穀物は回転が効いているので未だ先高だとは思うけど、目先は余りにも強気観が台頭しているので少し冷やした方が良いでしょう。

原油だけは抱えていてOKだと思います。

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