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アップル純正iPhone充電ケースは必需品か:WSJレビュー

筆者は日々、iPhone 6sの充電がいつ切れるかと気をもみ、バッテリーアイコンに愚弄(ぐろう)されながら過ごしている。この「バッテリー不安障害」は筆者自身に問題があるわけではなく、メールやソーシャルメディア(SNS)を使い過ぎているせいでもない。悪いのは、かたくなにバッテリー持続時間を犠牲にして端末の薄さを追求しているアップルだ。

 アップルは8日、ようやく筆者のようなiPhone 6や6sのヘビーユーザーが電力をもっと使えるようにしてくれた。アップルが発売した99ドル(日本では1万1800円)の純正バッテリー内蔵ケース「Smart Battery Case(スマート・バッテリー・ケース)」は、バッテリーの持ち時間を2倍近くにまで延ばしてくれるため、もう電源を慌てて探し回る必要がなくなる。

 iPhoneにスマート・バッテリー・ケースを装着して5日間過ごしてみたが、もう不安を感じることはなくなった。それどころか、アップルは筆者が長年ケースに感じていた問題の多くも解決してくれている。ケースの充電にはiPhoneと同じLightning(ライトニング)ケーブルが使用でき、バッテリー残量は電話機の画面に表示される。

 ただし、1つ留意すべき点がある。サードパーティー製のケースには、価格が半分でバッテリー持続時間は2倍の製品もあるということだ。

デザイン

 バッテリーケースのデザインの基準はとても低く、大半がかさばる上、黒いマットなプラスチック製だ。

 スマート・バッテリー・ケースも見た目はあまり格好良くないが、それでも競合製品を上回っている。ケース上部を後ろに曲げ、iPhoneを滑りこませる形で装着する。まさにアップル純正の滑らかでソフトな触り心地のシリコンケースだが、背面にはバッテリーが不格好に突き出ている。

 それでも、他社よりは優れている。特に、保護機能の面でそうだ。画面のすぐ上の部分がカーブしていてガラスが固い面に当たらないようになっているほか、裏地がついているためハードプラスチックのケースよりも衝撃吸収性が高い。さらに、手にしっくりくる素材で握りやすく、手から滑り落ちにくい。

 デザインで最も優れているのは、バッテリー残量を通知するLED(発光ダイオード)ライトをなくした点だ。iPhoneに装着すると、画面に電話機本体とケースのバッテリー残量が表示される。バッテリー残量は画面を上から下にスワイプして「通知センター」で確認することも可能だ。

 しかも、ケースにパッシブアンテナが組み込まれているため、電波の受信に影響しない。1つ注意が必要なのは、アップル製イヤホンは3.5ミリのヘッドホンジャック用の穴に問題なく入るが、筆者が持っている「Beats Solo(ビーツ・ソロ)HD」は入らなかったことだ。他社のケースと異なり、ジャックコード(オーディオ延長ケーブル)も同梱(どうこん)されていない。

バッテリー持続時間

 では、このケースでどの程度、電力を得られるのか?残念ながら、フル充電とはいかない。

 筆者の完全にバッテリーが切れたiPhone 6sでは最大83%になり、頻繁に使用しても十分持った。いつものようにデスクで充電しなくても、ほとんどの日においてバッテリーを20%残したまま1日を終えることができ、終日バッテリーメーターを気にする必要はなかった。画面輝度を約65%に設定し、ウェブサイトを次々に閲覧してバッテリーをテストしてみたところ、電話機とケース合わせて13時間と、ケースを付けない場合より5時間も長く持った。

 このケースはiPhone 6にも使用可能だ。より大型のiPhone 6プラスと6sプラス用のバッテリーケースは発売されていないが、いずれも内蔵バッテリーの容量がより大きいため、日中に充電する必要はさほどない。

 バッテリー容量がもっと大きくて安い製品は他にもあるが、アップルのケースは「スマートさ」で優れている。電源スイッチはなく、iPhoneに装着するとバッテリー残量を自動的に検知し、充電してくれる。ケースと電話機双方をフル充電してある場合、ケースの電力が先に消費される。

 このようにスマート・バッテリー・ケースはさまざまな長所があるとはいえ、依然iPhoneのバッテリー問題に対する応急処置にすぎない。iPhoneにばかげたバッテリーを背負わせるのではなく、内蔵バッテリーの持続時間をもっと長くし、充電をもっと簡単にできるようにする必要がある。筆者は99ドル費やすつもりだが、いつかiPhoneが充電せずに何日も使えるようになり、スマート・バッテリー・ケースが過去の遺物と化すことを期待している。

By JOANNA STERN

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