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GDP成長率の数値に騙されないようにー実はほぼ横ばい状態では?

 12月8日に発表された本年7月—9月期のGDP成長率2次速報値(前期比)が、実質でマイナス0.2%から0.3%、名目で0.0%から0.4%に、1次速報値から、それぞれ上方修正された。安倍総理はじめ関係閣僚は狂喜乱舞とまでは言わないものの、ご満悦のようである。アベノミクスの効果だとか、景気が良くなってきたとか、短絡的に思ってしまいそうだが、本当にそうだろうか。

 実は同時に昨年度のGDP成長率は実質でマイナス1.0%、名目で1.5%に、ともに下方修正されている。こちらは年度ベースなので、平成26年4月から本年3月までの数字。この辺りちゃんと取り扱っているメディアは多くないようである。(もちろん全部見ているわけではないが。)

 簡単というより単純に考えると、一旦マイナスになったものが少々上向いたといった程度の話なのかもしれない。(もっと乱暴に言えば、行って来いでプラマイがチャラとったところだろうか。)

 また、速報値の発表に使われる数値の取り方、前期比、前年比、前年同期比というものが出てくる。要するに比較の対象が、前期、つまり直前の四半期か、前の年か、前の年の同じ四半期かということなのだが、これが一緒に発表資料に載せられていると、一般人にはどれを見れば正確なのか分からない。これは単に幾つかの切り方で数値を載せているだけなのであり、ある意味どれも正確。じゃあ今回の発表の意味するところはと言えば、今年の前期比で切ったら最初に思ったよりも数値がよかったという話であって、景気が回復したとか、ましてや成長軌道に乗ったとかそんな話ではない、ということなのではないだろうか。

 IMFが、そのウェッブッサイトで各国のGDP成長率の推移を公表しているが、日本は低空飛行であり、数十年の単位で比較してみると、ここ数年はほぼ横ばい状態と言った方がいいような感じである。(各国が色分けしてあるが、日本は0%-3%の薄緑色に分類されている。)

 これでご満悦になっている現政権の関係閣僚、パフォーマンス込みだとしても、いかがなものか・・・

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