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  • 祇園
  • 2011年04月18日 06:44

Global Market Weekly Focus 4.18-22

先週末はワシントンDCでG20財務相・中央銀行総裁会議が行われ、現状のグローバル経済におけるリスクファクターの点検及びグローバルインバランス問題の対応指針の工程が示された。以下はG20財務相・中央銀行総裁会議のコミュニケである(全文は"G20 Finance Ministers and Central bank Governors' Meeting,Washington DC,Communique(14-15 April 2011)"を参照)。

1.
We, the G20 Finance Ministers and Central Bank Governors, met today to address the economic challenges at hand and to progress on our previous commitments. We reaffirmed that our overriding objective is to improve the living standards of all our citizens through strong economic and jobs growth. We expressed our solidarity with the Japanese people after the tragic events, our readiness to provide any needed cooperation, and our confidence in the resilience of the Japanese economy and financial sector.

我々、G20財務相・中央銀行総裁は、経済的課題に対処し、我々の過去のコミットメントの進展を図るために会合を行った。我々は、我々の最優先の目標が、強い経済や雇用の伸びを通じてすべての市民の生活を向上させるためにあることを再確認した。我々は悲劇的な出来事の後に日本の人々と連帯し、必要に応じて全ての協力を提供する準備があり、日本の経済及び金融セクターの弾力性における我々の信頼を表明した。


2.
The global recovery is broadening and becoming more self-sustained, with increasingly robust private demand growth. But downside risks still remain. We agreed to remain vigilant and to take the actions required to strengthen the recovery and reduce risks.Events in some Middle-East-North African countries and in Japan have increased economic uncertainty and tensions in energy prices. We noted there is adequate spare capacity to meet global energy demand.

グローバルな経済回復は、民間需要の堅調な伸びに伴って、広範にわたっており、より自律的なものとなっている。しかし、ダウンサイドリスクも残されている。我々はそれらに警戒し、経済を強化し、リスクを軽減させるために必要とされる行動を取ることで合意した。MENAのいくつかの国や日本で起こっている出来事は経済の不確実性を増大させ、エネルギー価格に緊張を与えている。我々はグローバルなエネルギー需要に対して十分に余力があるということを記しておく。


3.
In order to enhance our mutual assessment process to promote external sustainability, we agreed on a set of indicative guidelines (see attached) that complete the first step of our work to address persistently large imbalances. We now launch the second step of this process with an in-depth assessment of the nature of these imbalances and the root causes of impediments to adjustment. Based on this analysis, the IMF assessment on progress toward external sustainability, as well as the other aspects of our mutual assessment process, we will ascertain for our next meeting the corrective and preventive measures that will form the 2011 action plan to ensure Strong, Sustainable and Balanced Growth, to be discussed by Leaders at the Cannes Summit.

外部的な持続可能性を促進するための我々の相互評価のプロセスを強化するために、我々は巨大なインバランスに対処するための指標のガイドラインの設置について、第1のステップを完了させることで同意した。我々は、これらの不均衡の性質及び調節すべき障害の根本要因としての詳細な評価を行うことについて、プロセスの第2段階を開始させる。我々の相互評価プロセスと同じように、持続可能性に向けてのIMFの進捗状況の評価をこの分析の基礎として、我々は次回の会合で、カンヌサミットで首脳によって議論される、「強力かつ持続可能、そして調和のとれた成長を確実にするための2011年の行動指針」における予防や是正措置について確認を行っていくつもりである。

このような形でまずは日本の震災に対するG20のスタンスについての再表明を行い、先日に実施されたG7による協調介入を含め、国際的な金融・経済的な支援を行う用意があるということを表明している。そして世界経済は堅調な回復を見せているが、MENA及び日本で起こっている出来事がダウンサイドリスクとして認識されている。
日本における震災・原発事故:サプライチェーン障害などに起因する生産へのダメージ
MENA:原油価格高騰における消費へのダメージ

現状はこのような分け方が出来るものと思われる。現状、米国のように消費に依存する経済では日本の問題よりも原油価格に直結するMENAのインパクトが大きいものと認識され、半面でアジアやドイツといった工業生産に依存する国では、東日本大震災に起因するグローバルなサプライチェーン障害のインパクトがより大きくなっていくようにも思われる。
世界的なインバランスについては公的債務、財政赤字、民間貯蓄率、民間債務などの指標化のガイドライン策定については合意しており、第2ステップとして不均衡の性質や障害の根本要因の評価について行っていくことで合意している。議長国のフランスでは、第2ステップについてはG7各国がその対象となることで合意している。そして不均衡問題について今回の会合では中国を非難する動きは限定的だったようだが、RMB改革はインバランスの是正にとって必要な措置であるともみられており、今後の中国側の出方にも注目が集まる。また、コモディティ価格が世界経済における成長のリスクとして認識されているが、今回のG20では一次産品価格は増大する圧力に直面していることを表明し、商品デリバティブ市場の参加者が適切な規制・監督に従う必要性を強調している。 他にも世界的な流動性の評価、外貨準備の蓄積の原因分析、IMFSDRの拡大基準及び為替市場の安定化など、国際通貨システムの強化についても対処することで合意している。IMFのSDRについては今後RMBなどの通貨の組み入れなどで議論が行われていくことになるものとみられている。
さて、今週のマーケットであるが、マクロ的な材料が少ない中、米国企業決算動向などに焦点が当たる。先週の企業決算動向では、JPモルガンは好調さが確認されたものの、バンク・オブ・アメリカのヘッドラインは市場予想を大幅に下回るものが出され、非金融セクターではグーグルがコストアップにより市場予想を下回る着地となった。今週の企業決算は以下の通りとなる。



18日には金融でシティグループ、ハイテクのTI、19日はゴールドマン、ノーザントラスト、STT、BONYなどの金融やITのインテル、IBM、ヤフー。20日はウェルズ・ファーゴの金融やアップルといったハイテク、21日にはモルガン・スタンレー、ブラックロックなどの金融やGE、ハネウェルといったコングロマリットへの注目が高まる。製造業については東日本大震災に起因するグローバルサプライチェーンの毀損及び原材料高に対するインパクトに焦点が当たっていくものと思われる。また、市場は企業業績について楽観的な見方が多いが、決算を通じてシビアな見方が台頭していくかどうかもポイントだろう。

今週発表が予定されている米国マクロ指標に関しては以下の通りである。予想はBloomberg Surveyより。

4/18 NHAB住宅市場指数 17
4/19 3月住宅着工件数 520K / 許可件数 540K
4/20 3月中古住宅販売 5.00M
4/21 新規失業保険申請件数 393K
4/21 3月コンファレンスボード景気先行指数 +0.3%(MoM)
4/21 4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数 36.0

先週市場では新規失業保険申請件数が40万件台に乗ったことが話題となったが、これが月初要因なのか、米国の雇用情勢に変調が出ているのかは現状では定かではなく、今週分の発表をみてからそういった判断がなされていく可能性がある。また、フィリー指数の予測が前月から7ポイントほどダウンしているが、サプライチェーン障害の影響や原料価格の高騰などにより、どの程度製造業の景況感に変化が生じているかを見極める必要も出てくるのだろう。

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