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  • 祇園
  • 2011年04月11日 07:25

Global Market Weekly Focus 4.11-15

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(3)ベージュブック
4月26-27日にFOMCが開催されるが、その際の経済のアウトルックの判断材料となるのがベージュブック(地区連銀経済報告)である。前回は経済活動については12地区全てで改善をしており、その後のFOMCでも景気の基調判断を一層強めることとなった。また、天候不順こそあったものの、消費活動は底堅く推移し、企業サイドにおいても製造業中心に景況感は堅調であった。新規受注も多く、需要の旺盛さにも言及していた。物価においては、製造業や小売などで投入コストの高まりから一部では消費者への価格転嫁の動きがみられるとし、小売業者などでは値上げを実施しているとの報告も見られた。労働市場については改善が目立ってきており、一時的な採用から正社員の採用にシフトしているとの報告があった。

今回は経済活動については前回と横ばい程度が想定されている。相変わらず個人消費には堅調さがみられるものの、一部商品の価格転嫁の動きやガソリン代などの出費が増大していることによって、購買力が低下し、消費者信頼感が低下していることから、実際の消費活動についてもやや足元で鈍っている可能性もある。企業サイドにおいては、牽引役である製造業が東日本大震災を受けてのグローバルサプライチェーンへのダメージなどから一部操業停止に陥っており、生産活動が鈍化している可能性も指摘できる。物価においては原油相場が一段と上昇していく中で、企業の価格転嫁の動きがどの程度進んでいるかを見定めていく必要があるだろう。価格転嫁の動きが強まれば消費者のインフレ期待も上昇していく可能性もあり、この点はFedも問題点として意識していくところだろう。雇用については安定的な見方が示されるが、一部製造業の操業停止の影響からレイオフが出されているかどうかにも注目したい。仮にこのような内容となれば、Fedにとっては物価の上昇と景気のモメンタム低下という問題に直面することにもなりかねず、4月5日に公開された議事録において、
Participants judged that the potential for more-widespread disruptions in oil production, and thus for a larger jump in energy prices, posed both downside risks to growth and upside risks to inflation.

参加者は、原油の生産の中断がさらに拡大する可能性や、エネルギー価格の大きな上昇が経済のダウンサイドもインフレのアップサイドももたらすと判断した。

といった認識について、東日本大震災の影響なども加味しながら強めていく可能性もある。

(4)米国マクロ動向
今週の米国マクロ指標は小売売上など重要指標が相次ぐ。以下はBloomberg Surveyによる市場予想。

4/12 2月貿易収支 -44.0bln(USD)
4/13 3月小売売上 +0.5%(MoM) ex-auto/gas +0.4%(MoM)
4/13 2月企業在庫 +0.8%(MoM)
4/14 3月PPI +1.0%(MoM) コア +0.2%(MoM)
4/15 3月CPI +0.5%(MoM) コア +0.2%(MoM)
4/15 3月鉱工業生産指数 +0.5%(MoM)
4/15 3月設備稼働率 77.4%
4/15 4月ミシガン大学消費者信頼感指数 69.0

このようになっている。特に物価指標であるPPIとCPIは注目を集めている。3月は商品市況が高止まりしていたものの、2月からさらに上昇するといった動きではなかったので、やや伸びが鈍化するという予測となっている。以下のグラフはCRB商品指数(出所:Bloomberg)。
グラフ2

一方で、一部では価格転嫁の動きが出ている可能性もあることから、コアベースのPPI-CPIスプレッドも確認しておきたい。現状は投入コストが増大おり、価格転嫁の動きが鈍かったため、スプレッドは拡大傾向となっているが、今後価格転嫁が起こっているならばこのスプレッドは落ち着いていく可能性もある。以下はコアベースのPPI-CPIスプレッド(出所:米労働省)。
グラフ3

また、ミシガン大学消費者信頼感指数については、ガソリン代が3月以降高いレベルはあるがで横ばいで推移していることから、それ程マインド指数は変わらないとの見方となっている。但し、足元で原油価格が再度高値追いとなっている現状からすれば、今後ガソリン価格に反映されていくことで消費者マインドを一層悪化させる懸念は残るものと思われる。

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