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- 2015年12月05日 09:10
FRANCE版DV逆襲殺人に判決
日本でもDV被害に耐えかねて夫を殺したケースは多く、その際に正当防衛が認められないことが多いが、フランスでも同様のことが起こっていた。
長年のDVに耐えかねて夫を射殺した妻に対して、判決は懲役10年の刑を言い渡した。
正当防衛は認められなかったのだ。
正当防衛とDVとの関係について、下記の書籍の齋藤論文が参考になる。
それにしても、この事件のDV夫はひどすぎる。
記事を読む限りでは、被害者は妻だけではなかった。三人の娘達も母親と同様に強姦され、殴られていた。そして息子も、その父の暴力の被害者で、息子が自殺した翌日、ついに妻が夫を撃ち殺したのだった。
なるほど、正当防衛は、急迫不正の侵害に対して釣り合いの取れた行為 un acte proportionné で反撃したことが必要だという。それは成立しないかもしれない。
しかし、この妻が10年の刑に服するのは全く納得出来ない。
日本に置き換えるならば、尊属殺重罰規定の違憲判決の事件を思い起こす。