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- 2011年03月17日 10:15
ドル円史上最安値〜円不足が深刻化
3月17日の外為市場においてドル円が1995年につけた79.75円を割り込み、一時76.40円レベルまで売り込まれた。以下はドル円の5分足チャート。
グラフ1
79.75円を割ったことで、デリバティブ(オプションや仕組債など)のヘッジ売りが出されたほか、個人の外為証拠金取引に関わるストップロスのオーダーが出され、bidが薄い中一気に76円台前半まで円高が加速した。この要因についてヒアリングをしたことをまとめると、海外の銀行の円資金不足が深刻であるとの話であった。以下はヒアリングの内容。
外銀も東京支店を持っていれば、当然のことながら担保を日銀に差し出すことによって、共通担保オペなどを通じて円資金を調達することができる。震災が起きて以降日銀は大規模なオペを行い、銀行が流動性不足に陥らないように配慮してきている。そのため、邦銀の流動性は潤沢である。しかし、もともと外銀は日銀オペの手続き上の煩雑さなどからオペを通じて円資金を調達するのではなく、主にマネーマーケットを通じて資金調達を行う。マネーマーケットでは本来出し手である邦銀が震災対応のため運用に回す余裕が無いため(そもそも期末を意識しているため、この時期はあまり資金を出したがらない)、外銀は円資金が取りづらくなっている状況となっている。もちろん外銀もいざとなれば日銀から資金を取ることが出来る。しかし、震災の影響で外国人が避難するなどしており、担保管理やスワップ、オペなどの担当者との連携がうまくいっていない可能性も指摘されている。また、一部外銀ではそもそも日銀からオペ資金を取るための在庫が不足していたとの観測もある。そのため特に海外のマネーマーケットにおいて海外の銀行による円資金の調達が難しくなってきている。以下は円LIBOR3カ月物の推移。
グラフ2
15日以降20bp程度までLIBORの円金利が押し上げられている。特に日銀の共通担保オペの対象先に該当していない海外の金融機関はマネーマーケットこそが円資金調達の生命線であり、そこから円を取るのが難しくなってきてきていることから、外国為替市場(直物市場)でドル売り円買いを行う必要がある。イメージとすればドル資金が不足したリーマンショックの円バージョンということだろう。円資金が不足していることから、当局の対応として、円資金の調達及び決済を円滑に行うために日銀が各国中銀との間で円スワップラインの取極が必要なのではないか。
ここまでがヒアリングの内容で、上記のように海外の金融機関を中心に円資金が不足しているのであれば、その状況を解消するために日銀と各国中銀との間で円スワップライン取極を締結する必要があるのだろう。またリパトリが本格化すれば円不足の深刻化も予測されるため、外国為替市場に流動性を供給する目的で協調介入を行うことも必要かもしれない。今晩にG7電話会議が行われる予定もあるが、日銀及び各国中銀の動向にも注視していく必要があるのだろう。
グラフ1
79.75円を割ったことで、デリバティブ(オプションや仕組債など)のヘッジ売りが出されたほか、個人の外為証拠金取引に関わるストップロスのオーダーが出され、bidが薄い中一気に76円台前半まで円高が加速した。この要因についてヒアリングをしたことをまとめると、海外の銀行の円資金不足が深刻であるとの話であった。以下はヒアリングの内容。
外銀も東京支店を持っていれば、当然のことながら担保を日銀に差し出すことによって、共通担保オペなどを通じて円資金を調達することができる。震災が起きて以降日銀は大規模なオペを行い、銀行が流動性不足に陥らないように配慮してきている。そのため、邦銀の流動性は潤沢である。しかし、もともと外銀は日銀オペの手続き上の煩雑さなどからオペを通じて円資金を調達するのではなく、主にマネーマーケットを通じて資金調達を行う。マネーマーケットでは本来出し手である邦銀が震災対応のため運用に回す余裕が無いため(そもそも期末を意識しているため、この時期はあまり資金を出したがらない)、外銀は円資金が取りづらくなっている状況となっている。もちろん外銀もいざとなれば日銀から資金を取ることが出来る。しかし、震災の影響で外国人が避難するなどしており、担保管理やスワップ、オペなどの担当者との連携がうまくいっていない可能性も指摘されている。また、一部外銀ではそもそも日銀からオペ資金を取るための在庫が不足していたとの観測もある。そのため特に海外のマネーマーケットにおいて海外の銀行による円資金の調達が難しくなってきている。以下は円LIBOR3カ月物の推移。
グラフ2
15日以降20bp程度までLIBORの円金利が押し上げられている。特に日銀の共通担保オペの対象先に該当していない海外の金融機関はマネーマーケットこそが円資金調達の生命線であり、そこから円を取るのが難しくなってきてきていることから、外国為替市場(直物市場)でドル売り円買いを行う必要がある。イメージとすればドル資金が不足したリーマンショックの円バージョンということだろう。円資金が不足していることから、当局の対応として、円資金の調達及び決済を円滑に行うために日銀が各国中銀との間で円スワップラインの取極が必要なのではないか。
ここまでがヒアリングの内容で、上記のように海外の金融機関を中心に円資金が不足しているのであれば、その状況を解消するために日銀と各国中銀との間で円スワップライン取極を締結する必要があるのだろう。またリパトリが本格化すれば円不足の深刻化も予測されるため、外国為替市場に流動性を供給する目的で協調介入を行うことも必要かもしれない。今晩にG7電話会議が行われる予定もあるが、日銀及び各国中銀の動向にも注視していく必要があるのだろう。



