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- 2011年03月07日 07:31
Global Market Weekly Focus 3.7-11
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■全人代と中国経済指標
現在中国では全人代が開催され、今年のマクロ政策などを決定している。注目されるのは今年のマクロ政策目標であり、温家宝首相の施政方針演説ではインフレが社会の安定を脅かすとし、2011年のインフレ率を約4%に抑えるとした。また2011-15年の第12次5カ年計画では年率7%成長、2011年の成長率は8%とした(ロイター「中国首相、インフレ抑制が2011年の最優先事項と表明」参照)。現状中国ではインフレの状態が一部都市で深刻となっており、深センから越境して物価が安定している香港に買い物客が集まるという事態が起こっている(東洋経済3月5日号参照)。このようなことから今年の中国のマクロ政策の主題がインフレ抑制であることなどを踏まえると、RMB改革にも踏み切らざるをえないものとみられる。輸出よりも財政政策を伴った内需振興を優先するとの見通しであることからもRMB改革に伴うリスクについて配慮していることも伺える。金融政策についてはもうしばらくの間預金準備率のさらなる引き上げと利上げが行われるものと見られるが、その時の政策判断のツールというべきCPIが11日に発表される。CPIについては前月の+4.7%から+4.9%に加速するとみられている。以下は中国のCPI、PPI、預金金利の推移(出所:国家統計局、PBOC)
グラフ2
またPPIについては、1月の+6.9%から2月は+6.6%に鈍化したとの予測もある。1-2月にかけては春節による需要の急激な高まりによってインフレ率が押し上げられやすい。このため、3月の数字がより実勢を表しているものといえ、減速する可能性があるが、全体としてインフレの傾向が強いのは事実であり、また昨今の原油価格の急騰もインフレ要因として強く作用していることから、当局としてもそれなりの対応を取らざるをえないものとみられ、3月に掛けて追加利上げが行われる可能性も捨てきれない。
■米国マクロ指標
先週のマクロ指標ではISM製造業景気指数により、製造業の業況が拡大していることが示された一方で、価格に対する懸念も表明されている。また雇用統計では失業率が9%を割り込み、非農業部門雇用者数も安定的に増加していることが示され、緩やかながらも米国の雇用環境が改善していることが示唆されている。今週は以下のような指標の発表がある(予測はBloomberg Surveyより)。
3/7 1月消費者信用残高 3.4$Blns
3/9 1月卸売在庫 +0.9%(MoM)
3/10 1月貿易収支 -41.5$Blns
3/10 新規失業保険申請件数 375K
3/11 2月小売売上 +1.0%(MoM) 自動車・ガソリン除く 0.4%(MoM)
3/11 3月ミシガン大学消費者信頼感指数 76.5
3/11 1月企業在庫 +0.8%(MoM)
特に今週は小売売上が注目される。米国の個人消費は好調だが、一方で足元でガソリン代が高騰していることから、消費者の懐具合が圧迫されており、ガソリン以外の物品購入を控えている動きが出ているのかに注目される。また、3月のミシガン大学消費者信頼感指数も注目で、ガソリン価格の高騰から消費者マインドの悪化が見込まれている。以下はガソリン代と消費者信頼感指数の推移(出所:StLouisFed)。
グラフ3
ガソリン代の価格と消費者マインドにはやや強い逆相関(R=-0.6269/期間は2000年以降)があるため、ガソリン代の高騰は消費者マインドを萎縮する可能性が指摘できる。このためガソリン代がさらに上昇している今回、どのように消費者マインドが変化しているのか注目されるのだろう。また短期的なインフレ期待を表す1年インフレ指数、長期的なインフレ期待を表す5年インフレ指数の変化にも注目していくべきだろうと思われる。
現在中国では全人代が開催され、今年のマクロ政策などを決定している。注目されるのは今年のマクロ政策目標であり、温家宝首相の施政方針演説ではインフレが社会の安定を脅かすとし、2011年のインフレ率を約4%に抑えるとした。また2011-15年の第12次5カ年計画では年率7%成長、2011年の成長率は8%とした(ロイター「中国首相、インフレ抑制が2011年の最優先事項と表明」参照)。現状中国ではインフレの状態が一部都市で深刻となっており、深センから越境して物価が安定している香港に買い物客が集まるという事態が起こっている(東洋経済3月5日号参照)。このようなことから今年の中国のマクロ政策の主題がインフレ抑制であることなどを踏まえると、RMB改革にも踏み切らざるをえないものとみられる。輸出よりも財政政策を伴った内需振興を優先するとの見通しであることからもRMB改革に伴うリスクについて配慮していることも伺える。金融政策についてはもうしばらくの間預金準備率のさらなる引き上げと利上げが行われるものと見られるが、その時の政策判断のツールというべきCPIが11日に発表される。CPIについては前月の+4.7%から+4.9%に加速するとみられている。以下は中国のCPI、PPI、預金金利の推移(出所:国家統計局、PBOC)
グラフ2
またPPIについては、1月の+6.9%から2月は+6.6%に鈍化したとの予測もある。1-2月にかけては春節による需要の急激な高まりによってインフレ率が押し上げられやすい。このため、3月の数字がより実勢を表しているものといえ、減速する可能性があるが、全体としてインフレの傾向が強いのは事実であり、また昨今の原油価格の急騰もインフレ要因として強く作用していることから、当局としてもそれなりの対応を取らざるをえないものとみられ、3月に掛けて追加利上げが行われる可能性も捨てきれない。
■米国マクロ指標
先週のマクロ指標ではISM製造業景気指数により、製造業の業況が拡大していることが示された一方で、価格に対する懸念も表明されている。また雇用統計では失業率が9%を割り込み、非農業部門雇用者数も安定的に増加していることが示され、緩やかながらも米国の雇用環境が改善していることが示唆されている。今週は以下のような指標の発表がある(予測はBloomberg Surveyより)。
3/7 1月消費者信用残高 3.4$Blns
3/9 1月卸売在庫 +0.9%(MoM)
3/10 1月貿易収支 -41.5$Blns
3/10 新規失業保険申請件数 375K
3/11 2月小売売上 +1.0%(MoM) 自動車・ガソリン除く 0.4%(MoM)
3/11 3月ミシガン大学消費者信頼感指数 76.5
3/11 1月企業在庫 +0.8%(MoM)
特に今週は小売売上が注目される。米国の個人消費は好調だが、一方で足元でガソリン代が高騰していることから、消費者の懐具合が圧迫されており、ガソリン以外の物品購入を控えている動きが出ているのかに注目される。また、3月のミシガン大学消費者信頼感指数も注目で、ガソリン価格の高騰から消費者マインドの悪化が見込まれている。以下はガソリン代と消費者信頼感指数の推移(出所:StLouisFed)。
グラフ3
ガソリン代の価格と消費者マインドにはやや強い逆相関(R=-0.6269/期間は2000年以降)があるため、ガソリン代の高騰は消費者マインドを萎縮する可能性が指摘できる。このためガソリン代がさらに上昇している今回、どのように消費者マインドが変化しているのか注目されるのだろう。また短期的なインフレ期待を表す1年インフレ指数、長期的なインフレ期待を表す5年インフレ指数の変化にも注目していくべきだろうと思われる。



