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- 2011年03月07日 07:31
Global Market Weekly Focus 3.7-11
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先週のマーケットは中東情勢とそれに伴う供給不安への懸念から原油が一段高となる展開となっており、NYMEX原油先物は104.42ドルで引けており、2008年9月以来の高値を更新している。リビア情勢において、カダフィ大佐と反政府勢力との衝突が激しさを増している。直近ではカダフィ政権側が反政府勢力が掌握するサウィアを攻撃し、激しい戦闘状態となっている。リビアにある石油関連施設は反政府側が掌握しているものと見られるが、カダフィ大佐側がこの支配権を巡り一部攻撃しているのではないかとも伝えられている。カダフィ政権側と非政府側との間で石油関連施設の支配権を巡る攻防となれば、世界第9位の埋蔵量を保有する同国の石油供給能力が落ちていく懸念が広がっており、今後も同国の情勢と原油価格がマーケット全体の動向を左右していく展開が強まると思われる。マーケットでもこの問題の長期化による供給懸念を織り込みに図っている傾向があり、原油先物のフォワードカーブでは1年後までの年限でコンタンゴとなっている。以下のグラフはNYMEX原油先物のフォワードカーブ(出所:NYMEX-CME)。
グラフ1
先週末の原油先物のフォワードカーブの形状は今後1年までの期間でコンタンゴとなっており、その後2013年以降のやや長いレンジでは102ドル近辺で価格が収斂するとの見方である。今後原油のフォワードカーブの形状を考える上で、中東の混乱がさらに拡大し、
・カーブにおける最も高いゾーン(6-12カ月後)の押し上げがどこまで進行するか
・コンタンゴを形成する期間
ということである。コンタンゴを形成する期間の拡大・縮小には様々な要因があるが、中東などの情勢による供給不安が長期化すればコンタンゴの状態が長期化する可能性があり、一方で早期解決が見込まれれば供給懸念後退により通常のバックワーデーションの形状(金利相当分だけ期先ほど価格が下がる)が起こる余地がある。従って、原油相場の価格だけではなく、こうしたフォワードカーブによる市場の供給懸念の織り込み方も同時にウォッチしていくべきであろう。いずれにしてもこの原油価格高騰の長期化となれば、市場参加者ならずとも消費者や企業における長期のインフレ期待の押し上げにもつながりやすくなる。この点は先日の議会証言でバーナンキ議長が明言したことでもあるが、3日のアトランタ連銀のロックハート総裁も以下のように述べている(Atlanta Fed "Understanding Today’s Employment Challenge")。
コモディティ価格の高騰と最終製品への価格転嫁が生じてくる事態となり、長期インフレ期待の安定のアンカーが外れる可能性については強いトーンで警戒を表明している。従って、原油価格の高止まりについては一大生産拠点である中東情勢がどのように展開していくかということがキーとなる。中東情勢が長期化するのか、それとも短期的な出来事で終わるのかは定かではないが、仮に長期化すればそれはコモディティ価格の高騰を通じて、あらゆる期間のインフレ期待の形成に働きかけることは、Fedをはじめとして世界的な金融当局者の関心事となっていくのだろう。。
今週のマーケットにおいては、全人代と中国経済指標、米国マクロ指標などが注目されている。
グラフ1
先週末の原油先物のフォワードカーブの形状は今後1年までの期間でコンタンゴとなっており、その後2013年以降のやや長いレンジでは102ドル近辺で価格が収斂するとの見方である。今後原油のフォワードカーブの形状を考える上で、中東の混乱がさらに拡大し、
・カーブにおける最も高いゾーン(6-12カ月後)の押し上げがどこまで進行するか
・コンタンゴを形成する期間
ということである。コンタンゴを形成する期間の拡大・縮小には様々な要因があるが、中東などの情勢による供給不安が長期化すればコンタンゴの状態が長期化する可能性があり、一方で早期解決が見込まれれば供給懸念後退により通常のバックワーデーションの形状(金利相当分だけ期先ほど価格が下がる)が起こる余地がある。従って、原油相場の価格だけではなく、こうしたフォワードカーブによる市場の供給懸念の織り込み方も同時にウォッチしていくべきであろう。いずれにしてもこの原油価格高騰の長期化となれば、市場参加者ならずとも消費者や企業における長期のインフレ期待の押し上げにもつながりやすくなる。この点は先日の議会証言でバーナンキ議長が明言したことでもあるが、3日のアトランタ連銀のロックハート総裁も以下のように述べている(Atlanta Fed "Understanding Today’s Employment Challenge")。
I'm well aware confidence is being tested by inflation commentary that points to commodities, imports, and the energy ingredient in many products and services. However, longer-term expectations in the same University of Michigan survey have remained quite stable. This stability suggests there remains confidence that the inflationary impacts of recent movements in commodity prices will be temporary. My staff and I know we must remain vigilant in looking for any uptick in broad-based inflation that could unanchor longer-term expectations.
私は、コモディティ価格、輸入品、及び多くの製品やサービスにおけるエネルギーの影響が示すインフレより試されている信頼感に十分に注意している。長期間のインフレ期待はミシガン大学の調査などから極めて安定している。この安定は直近のコモディティ価格の変動のインフレへのインパクトは一時的であると示唆している。スタッフも、私もすべての広範にわたった、長期間の期待のアンカーが外れたインフレの上昇には警戒を持って観察し続けている。
コモディティ価格の高騰と最終製品への価格転嫁が生じてくる事態となり、長期インフレ期待の安定のアンカーが外れる可能性については強いトーンで警戒を表明している。従って、原油価格の高止まりについては一大生産拠点である中東情勢がどのように展開していくかということがキーとなる。中東情勢が長期化するのか、それとも短期的な出来事で終わるのかは定かではないが、仮に長期化すればそれはコモディティ価格の高騰を通じて、あらゆる期間のインフレ期待の形成に働きかけることは、Fedをはじめとして世界的な金融当局者の関心事となっていくのだろう。。
今週のマーケットにおいては、全人代と中国経済指標、米国マクロ指標などが注目されている。



