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  • 祇園
  • 2011年02月14日 07:52

Global Market Weekly Focus〜2.14-18

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先週は週末にエジプトのムバラク大統領が辞任するという報が入り、中東情勢安定化にむけた動きが見られたことから金融市場においても原油等の価格が調整し始めるなどしており、マーケットでは次第に地政学的リスクが後退する展開となってきている。今後も中東情勢からはしばらく目が離せないものの、市場的にはこれで収束する方向に進んでいるようにもみえる。そして今週のマーケットにおいては、14日から開催される日銀金融政策会合、FOMC議事録、18日からパリで開催されるG20・財務相中央銀行総裁会議、米国マクロ指標などが注目されよう。

■日銀金融政策決定会合
14日から開催される日銀金融政策決定会合において政策は現状維持となる見込みである。また、声明文(当面の金融政策運営について)においては景気踊り場脱却が視野に入った文言が示されるかどうかがポイントとなろう。踊り場脱却に向けては輸出が好調であり、鉱工業生産は11月を持ってボトムアウトしたとみられていることや、亀崎審議委員から足元の国内景気は踊り場局面にあるものの、輸出が早晩回復してくるとみられることや、円高が一服していることから、「踊り場局面を短期間で終え、再び緩やかな回復経路に復していく可能性が高い」と言及、白川総裁も「最近のデータの動きを見ると、踊り場から脱却する蓋然性が高まってきたと判断している」としていることから、従来の「緩やかな回復」のパスに戻るという判断がなされるものとみられる。また、日銀に政策的なプレッシャーがかかりやすい円高・株安の局面でもなく、特に外為市場においては1ドル82円台を中心としたレンジ相場が継続していることから、即時に政策を変更する必要性には迫られていない。

現在、日銀では包括緩和として資産買入基金で各種資産を買い入れているが、2月10日現在1兆6457億円程度の買取を行っており、前回の会合からの買い入れは3000億円弱の増加である。以下のグラフは資産買入基金における資産買取の推移(出所:BOJ)

グラフ1
*上記のグラフは日銀当座預金増減要因と金融調節(毎営業日)のデータを参考に作成しており、100億円未満の買入額については公表していないため、必ずしも正確な数字を反映したものとは限らない。このデータは12月及び1月の実績に2月の毎営業日のデータを加算している。

前回の会合以降やや買い入れペースは落ちてきているものの、2011年末に5兆円に達するように買い入れを行っているとするならばハイペースな状態が続いている。このため買入基金の増額論は根強いが、白川総裁は「経済・物価の道筋が日銀の見通しから大きく外れれば」買入基金の増額を示唆している。現状の金融市場及び経済については先述の通り日銀が描いている「踊り場局面を短期間で終えて」緩やかな回復へのパスに戻るというシナリオで動いており、市場でも増額を行うという観測は後退しているが、「米欧経済の先行きや国際金融市場の動向を巡る不確実性」が顕在化した場合、もしくは市場環境の変化に伴い日本経済の下振れ要因が意識されたときに増額論が浮上していくものとみられる。また、金利の上昇に関しては米国など海外の金利上昇の影響を受けているが、日銀としては時間軸効果によるトランスミッションメカニズムから日本の金利は低めに抑えられているという見方を変化するものではなく、従来通り市場に厚めの資金供給を行いながら足元金利への配慮をみせていくものと思われる。

■FOMC議事録
2月17日にはFOMC議事録が公表される。そして今回はFed経済見通しが示される。前回11月の見通しは以下のようであった(出所:Fed)。

グラフ2

11月時点での2011年米成長率見通しは中心レンジで3.0-3.6%となっているが、各連銀高官発言などでは、ミネアポリス連銀コチャラコタ総裁は3-4%、リッチモンド連銀ラッカー総裁とボストン連銀ローゼングレン総裁は3.5-4%、フィラデルフィア連銀プロッサー総裁は3-3.5%と予測していることから、成長率見通しは上方修正される公算が高いものと思われる。米国経済はその7割を占める個人消費の好調さが継続していくことから、2010年よりも2011年は成長速度が加速していくものとみられている。失業率に関して前回の見通しでは中心レンジで2011年は8.9-9.1%となる見込みであるが、これについてはそれほど大きな修正はないものとみられる。1月の失業率は9.0%となり、2009年4月以来の低い水準となっているが、今後景気拡大に伴い、過去25年で最低水準にある労働参加率が増大していくことが見込まれることから失業率は上昇するものとみられ、大きな上方修正は行われないのではないかと思われる。物価見通しに関して前回はPCEコアデフレータの中心レンジを0.9-1.6%としているが、資源高などにより投入価格の上昇が最終製品にまで価格の転嫁が行われるとみる参加者がいた場合には若干上方修正される可能性があるが、大勢のメンバーは経済に大きなスラックがある以上最終製品にまでの価格転嫁は容易ではないとみていることから、コアベースの物価見通しについてはそれほど大きな変更はみられないものとみられる。

一方でFOMCにおける金融政策に関する決定であるが、1月のFOMC会合ではFF金利を0-0.25%及び6000億ドルの証券購入という政策について現状維持を全会一致で決めている。今回から新メンバー入りしたタカ派としてみられているフィラデルフィア連銀プロッサー総裁及びダラス連銀フィッシャー総裁も賛成に票を投じたが、おそらく会合内ではQE2に対して賛成票を入れるものの異議を唱えていた、もしくは反対する見解を示していた可能性があり、どのような意見表明を行ったかに注目が集まろう。今後の経済情勢及び物価動向がアップサイドに振れた場合(その時にはQE2のレビューを行い、途中で打ち切ることを提案する可能性もある)や、QE3を実施する場合には反対票を投じる可能性もあるため、この2名のスタンスについては確認しておく必要があろう。一方でインフレターゲット(IT)もしくはプライスレベルターゲット(PT)政策を行うべきと主張しているシカゴ連銀エバンス総裁などのスタンスも確認すべきだろう。今後6月にQE2が終了し、仮にQE3が必要となった場合、資産買取以外にどのような政策アプローチがとられるのかにも関心が高まっている。個人的にはQE3が行われる可能性は、現在の経済見通しどおりに進んでいけばメンバーの賛成を得るのが難しいため、あまり高くないものと見ているが、仮に米国経済に下振れリスクが生じればバランスシートを拡大させた形での資産買取の継続並びにIT、PT政策が導入される可能性も否定出来ない。インラインであれば7月以降QE2.5、すなわち償還再投資の継続がしばらくの間続くとみられ、MBSならびに長期債の償還資金を長期債に再投資することでFedのバランスシートを一定に保つ政策が取られるのではないかと思われる。

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