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最高裁、裁判員制度をやめますか?

先月11/27(金)、東京高裁は、オウム真理教の元信者菊地直子被告人に、無罪判決を言い渡しました。

一審の東京地裁で裁判員裁判が下した懲役5年の有罪判決を覆すものです。

この裁判の当事者の立場で証拠を見ているわけではありませんので、一審と高裁のどちらの判断が正しいかについてコメントすることはできません。

ただ、これだけは言えます。

それは、選挙の際の一票と違って、裁判員としての一票は、国のシステムの一つである裁判の結果に、リアルタイムに反映されるということ。

裁判員のやりがいには、大きなものがあります。

また、裁判員裁判は、法律的な難しい判断を市民に求めるわけではなく、むしろ、市民の素朴な感覚で、犯罪の事実を認定し、市民の常識にかなう、よりよい裁判を実現しようという趣旨で導入されたこと。

だからこそ、仕事・行事・家事など、市民の時間を犠牲にした制度が実現できているのだと思います。

今回の高裁判決のように、裁判員の判断が簡単に覆されてしまうようでは、こうした裁判員裁判の制度を台無しにする恐れがあります。

高裁判決で、教団の元幹部の井上嘉浩死刑囚の証言は、詳細すぎて逆に信用できない、とされたようですが、既に死刑が確定している彼が、あえて菊地被告人について殊更に悪く言う心理は通常ないように思われます。

また、そもそも、人間の記憶というのは、不思議なもので、何年経とうと、ある場面のシーンをいつまでも覚えている、ということがあるのを私は知っています。

これまで、私は長らく刑事裁判に携わり、今、まさにL字路交差点に立っています。

そこに立つ者として、まずは、「最高裁、裁判員制度をやめますか?」と逆説的な問いを投げかけつつ、今後の裁判員制度の充実・発展に向けて邁進したいと思っております。

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