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四面楚歌

今年はマネー誌の取材を受けるたびに、記者や編集者の方々から「取材した多くのエコノミストや評論家のみなさんが、今年の日経平均の高値を13000円と言い始めている」という話を聞きます。それも「年末に高くなる」という意見が圧倒的に多いということです。

年初の日本経済新聞でも、主要企業の経営者20人が日経平均の予想をしていましたが、19人が高値を12000円〜13500円のレンジで予想し、最も多かったのが13000円でした。私の予想に近い11000円を予想したのはわずかに1人でした。

まさに四面楚歌という状況ではありますが、今年の世界経済のスケジュールを考えると、年の後半に行けば行くほど厳しくなるという見方に変わりはありません。

4月はポルトガルとスペインで合計200億ユーロの国債の償還が控えていますし、9月にはユーロ圏全体で推定900億ユーロもの国債の大量償還を迎える予定です。

米国でも3月までには国家債務の上限引き上げが議論される見通しで、上限の引き上げをするためには、オバマ政権は共和党が納得する歳出削減策を示さなければなりません。ブッシュ減税延長の効果が打ち消される可能性も否定できません。

さらに遅かれ早かれ、国家財政の問題だけではなく、金融システムの問題もクローズアップされてくることが避けられそうにありません。新刊の中でも書きましたように、欧州では国家と銀行が資金を融通し合っており、片方が倒れればもう片方も倒れる関係にあります。

米国も他人事ではありません。ファニーメイとフレディマックを国有化した時点で、米国の実質的な債務は2倍に膨らんだ計算になるからです。

ヘッジファンドの中でも先見性の高いファンドの戦略では、実質的な債務をGDP比での国家債務ではなく、国家と銀行の合計債務で捉える方向で市場のコンセンサスづくりを試みようと計画を練っているようです。その見方が市場に徐々に浸透していけば、欧州の危機が拡大する可能性が高まっていきます。

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