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今週の主要材料と展望

為替千里眼、引続き2日目の協議に入っている欧州首脳会議での合意事項に注目が集まるなか、1日目の協議では欧系銀行に対し約1000億EURの資本増強を行う必要があるとの認識で大筋合意、銀行の財務の健全性基準となる狭義の中核的自己資本(コアTier1)比率を9%とし、2012年6月末までに達成することでも合意したとロイターは報じておりますが、先日の記事「欧州首脳会議ではギリシャの債務再編が前提に? 」でもお伝えしたように、周辺5ヵ国(ギリシャ・ポルトガル・アイルランド・スペイン・イタリア)国債の時価でヘアカットを想定し、コアTier1比率9%を基準とすると、欧州91行のうち不合格行は67行、合計資本不足額は2596億EURにも達する可能性があり、今回合意された1000億EUR程度の資本増強で、果たして市場が満足いく反応を示すかどうかは非常に懐疑的なところではあります。引続き、欧系銀行の資本増強策、ギリシャへの第2次金融支援、EFSFの拡充策などについて話し合いが行われておりますが、ブルームバーグでは新たに浮上した案として、特別目的投資事業体を創設して発行および流通市場で国債を購入してもらうという基金の設立を検討していると報じており、EFSFのレバレッジ活用以外での別アプローチが具現化する可能性が指摘されております。

さて、欧州首脳会議の行方は正直なところ終わってみないと分からないのが実情ではありますので、まずはその結果を踏まえた市場の反応を見極めるのが無難なところで、月曜日の海外勢の反応、強いては26日に予定されている2回目の会合が終了するまでは、本流の動きは出にくいと判断したほうが無難かもしれません。今晩は、日曜恒例「今週の主要材料と展望」のお話となりますが、上述の欧州首脳会議での結果において包括的な解決策が導き出せないようであれば、市場は言うまでもなく回避動意に転じ、ユーロの下落はもちろん、米債利回りの低下などからドル円が一段と下落する恐れがあり、戦後最高値を更新した週末の動意が蒸し返されるリスクもあることは踏まえておきたいところかもしれません。基本的なシナリオとしては、市場を安定化に導く包括的な打開策を打ち出すというのが市場の流れではありますが、上記のとおり、欧系銀行の資本不足の問題は当局が見積もるよりも多大な資本増加が必要なこと、そして救済中のギリシャの債務再編は避けられない状況にあること、ギリシャの債務再編が現実となった際には、イタリアやスペインにそのリスクが波及すること、などを踏まえると事はそう簡単ではないのが現実かもしれません。

【10月24日(月)】
・豪PPI
・独PMI-mfg(Flash)
・独PMI-serv(Flash)
・欧PMI-mfg(Flash)
・欧PMI-serv(Flash)
・欧PMI-comp(Flash)
・欧鉱工業新規受注
※ECBプラート理事、講演(17時30分)
※Fedダドリー総裁、講演(21時45分)
※Fedフィッシャー総裁、講演(22時)
※ECBトリシェ総裁、講演(25時15分)

【10月25日(火)】
・NZ-CPI
・独Gfk-CC
・英経常収支
・加リテール
・BOCレートアナウンス
・米C/S-HPI
・米CB消費者信頼感
・米リッチモンドFed
※米2年債入札(26時:350億USD)

【10月26日(水)】
・豪CPI
・米耐久財受注
・米新築住宅販売
※EU首脳会議(ブリュッセル)
※ECBコンスタンシオ副総裁、講演(19時30分)
※米5年債入札(26時:350億USD)
※BOCカーニー総裁、講演(翌6時)

【10月27日(木)】
・RBNZレートアナウンス
・NZ貿易収支
・欧マネーサプライM3
・欧消費者信頼感
・欧州委員会サーベイ
・米IJC
・米GDP3Q(Flash)
・米個人消費3Q(Flash)
・米PHSI
※米7年債入札(26時:290億USD)

【10月28日(金)】
・英Gfk-CC
・本邦CPI
・本邦雇用統計
・本邦鉱工業生産
・スイスKOF-LI
・米個人消費支出
・米個人所得
・米PCE
・米U-Mich


今週も多彩な材料が控えておりますが、市場の中心テーマは引続き欧州首脳会議での決議事項とその反応ということになりますので、日々のマクロがどの程度影響するかは非常に不透明で、個人的にはあまり大きな影響は及ぼさないという見方をしております。従来どおり、欧州懸念が後退すればリスクオン的な株高展開になり、債券市場もリスクテイクの債券売りが主導となるシナリオですが、それに対して為替市場が相関性を持って動くかどうかは不透明で、先週のように債券利回りが急騰しているにもかかわらずドル円が一段下落となる恐れもありますので、リスクテイクでドル売りになるのは十分考えられるところではありますが、ドル円の動向が不透明なだけにストレートオンリーで攻めたほうが良いかと思います。

テクニカル的にもドル円は、再びレジストラインから大きく乖離し下方向の継続性が強まりつつありますので、先週末の急落が仕掛け的な下落だったとすれば早々に86円Midレベルまでは戻すかと思いますが、それが戻せないとなるとコアレンジを切り下げることにもなりかねないので、週初のドル円の動きには注意しておきたいところ。幸い米マクロは週末に集中しているので、マクロベースで地合いを悪化させることはないかと思いますが、今週は短中期ゾーンの債券入札なども控えておりますので、旺盛な需要を考慮すると一段の利回り上昇は考えにくく、ドル円にとってもポジティブには作用しにくいかもしれません。

その他材料面では、豪PPIやCPI、加リテールやレートアナウンスなど、高ベータサイドの材料が多く控えております。先日のRBA議事録ではインフレは緩和してきたとややハト派的な発言を行っていたRBAですが、実際にPPIやCPIがどの程度抑制されてきているのか、その数値次第で追加利上げ期待が後退するかもしれませんので、ここ最近堅調に反発してきたオージーの動きなどにも注意しておきたいところ、特にドル円がこの状態なので、オージー円などは特に下方リスクに備えたいところかもしれません。その他、ストレートも既に遅行スパンが陽転しているものもありますので、次の焦点は価格の雲下限のアップブレイクとなりますが、欧州首脳会議の結果もある程度の織込みが済んでおりますので、その点を踏まえ今週は、特に継続的な上方向のシナリオについて一段と慎重さを強めたほうが良いと思います。

では、今週もよろしくお願いします。

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