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追加緩和強行か!?/CPIはインフレバイアスの高まりを示唆・・・

為替千里眼、今週も1週間お疲れ様でした。
なんだかんだで結構難易度の高い展開の1週間ではありましたが、今週は欧州債務問題の危機回避期待を背景にユーロが反発、株価が続伸となるなか、市場のリスクセンチメントはやや改善し、ストレートの多くは週後半に反発しましたが、ユーロほどの反発力には至らずWeeklyベースでは陰線引け、各市場ごと、そして各通貨ごとにパフォーマンスはマチマチだったような感じです。全般的にユーロの買戻しがメインで、ユーロドルは1.35Lowから一時1.39Lowまで上昇、ユーロポンドも0.85から0.88まで上昇、既に忘れられたような感じのユーロスイスは1.20〜1.21のレンジで、取引としての妙味をほぼ失いつつあります。今週はUBSのトレーダーによる不正取引&多額損失の報道でスイス売りに傾斜するかと思いましたが、それほどスイスが下落したような形跡はなく、依然として安全資産としての側面は完全に失っていないような感じです。

さて、来週はいよいよFOMCを控えている訳で、市場のテーマは足許の欧州問題から再び米サイドにシフトすることが想定されるところではありますが、今週のマクロを振り返りますと全般的に市場予想からは若干改善傾向にあるものの、水準としては依然として過去最低水準近くであり、次週FOMCでの追加緩和は不可避といった印象を受けるところではあります。週末のU-Michに関しては、結果57.8と前月の55.7から幾分回復いたしましたが、期待指数は47.0と前月の47.4からさらに低下し、消費者のセンチメントは一段と低下していることが明らかとなっております。その根底にあるのがやはり労働市場の低迷が要因であり、その労働市場の改善のために、オバマ大統領は先の4470億USD規模の「American Jobs Act」と呼ばれる経済対策を打ち出しましたが、こちらの進捗は依然不透明でセンチメント改善には程遠いというのが実情です。

CFTC IMM positions (September 13, 2011)
JPY:Long53,778  Short18,823
EUR:Long25,704  Short80,163
GBP:Long33,969  Short60,162
CAD:Long17,337  Short23,640
CHF:Long10,409  Short 4,916
AUD:Long50,014  Short13,080
NZD:Long19,303  Short 1,639

※先週データはこちら

IMMポジションです。全体的なポジションバランスに大きな変化は見られませんが、積み上がりは一段と増しているような感じで、特にユーロショートやポンドショートが大きく増加していることが窺えます。今週のユーロの上昇を見る限りでは、ユーロショートは大きく解消されたと思われる反面、週末は大きく下落しておりますので、依然としてショート寄りのポジションバランスが続いており、週末にガイトナー米財務長官を含めたEU財務相会合が行われたものの、対応は債務危機の解決に不十分との見方が強く、ユーロは1.39台から1.37Mid付近まで下落しています。やはりこの非公式会合でもEFSFの拡大が課題となりましたが、EU側の反応は冷ややか、独ショイブレ財務相はガイトナー長官の提案に対し異論を唱えるなど、独サイドを中心とした欧州諸国の足並みの乱れは否めない状況です。

EFSFに関する事項は、今後月内もしくは10月月初中に欧州各国議会での承認・批准を経て拡大という流れになる予定です。現状の4400億EUR規模では、スペインやイタリアなどのコア国への融資が必要になった場合に、この規模では不十分と見込んでおり、ユーロ圏各国政府の最大保証額を7800億EURへ増額、その他ギリシャ向け融資の満期を現行の7年から15〜30年に延長することなどが今回の拡大案の焦点となっており、これら内容について各国議会の承認待ちという状況です。各国議会のスケジュールは、艶女トレーダーで取り上げておりますので、そちらも合わせてご覧下さい。

US10Y Treasury Notes
リンク先を見る

S&P Volatility Index
リンク先を見る

ご周知のとおり、今週は米CPIの公表があり、総合指数は予想+0.2%に対して結果+0.4%、コア値も前年比で+2.0%と前月の+1.8%から上昇といった具合に足許のインフレバイアスは高まりつつあります。この状況において、Fedが一段の緩和策を打ち出してくるか非常に懐疑的なところではありますが、冒頭の信頼感の大幅な悪化、そして政府サイドの一段の景気刺激策などを踏まえると、Fedは足許の高失業率、そして長期失業期間の改善を促すための緩和策が講じられる可能性は否定できないという状況です。足許の株高についても、単に欧州懸念の後退だけではないような気がしますが、当ブログでも取り上げてきましたように、今回のQE3に関しては、短期ゾーンの保有債券の大部分を売却し、その代金を償還金とともに、より長いゾーン(10〜30年?)の国債に再投資することによってQE2と同程度のデュレーションを吸収するオペレーション、ツイストオペを来週のFOMC決定する可能性がある点を念頭においておく必要があります。

VIXは低下傾向にあり、このまま新たな懸念材料が出ない限りは一段の安定に向けて低下するものと思われる一方、QE3の実施による長期債利回りの低下は否めず、やはり10年利回りなどは1.80%に向けて下落する可能性が高いとみており、ドル円はまた一段と上値が抑制されるのではないかと危惧しております。欧州債務問題も、ユーロ共同債の発行に対する独反対スタンスの堅持、EFSF拡大に向けた各国議会での承認不透明感、ギリシャそのものの財政赤字削減目標の未達、PSIの参加率の低迷など、まだまだ安定化までは先の長いお話となりますので、基本的には戻り狙いスタンス、来週の長期債利回りの下落を前提としたドル円の戻り狙いなども踏まえ、クロスは再び圧迫される可能性が高いのではないかと踏んでおります。

では、来週もまた気持ちを切り替えて頑張りましょう!

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