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- 2011年09月10日 19:59
週明けの失望動意に注意!?/ユーロドル1.35試すか?
為替千里眼、今週も1週間お疲れ様でした。先週松の米雇用統計の大幅悪化に続き、今週末も株式市場は大荒れの-300ドル、回避動意を背景としたストレートの大幅下落でクロスも軒並み鈍化、唯一ドル円だけが下値を保っている状況ではありますが、株式市場がこれほどまでの下落に見舞われると、週明けの東京もまた不安を残す形で、ストレートおよびクロスの一段安に気をつけなければならない状況であります。中でもユーロの下落が顕著であり、昨晩はECBシュタルク理事の退任発表やギリシャのデフォルト懸念などがセンチメントを大きく後退させ、ユーロドルは-230pの大幅下落で1.36Mid台、ユーロ円も一時105円Lowと2010年8月の安値水準付近まで下落いたしました。週末の解消的な動きも殆ど一時的なフローに留まり、ユーロがここまで一方的に下落するのもやや抵抗感がありますが、欧州の環境、そしてテクニカル的な側面を考慮しても、今回の下落は必然的なものだったのかもしれません。
さて、昨晩は特段大きな材料もないなか、株式主導の展開となりましたが、シュタルク理事の辞任の背景には、ECBが勧める国債買入れに反対の意向を主張したことが要因にあると見られ、市場での欧州債務問題に対する不安が高まったことが直接的にユーロの下落に繋がったと見られております。これに伴って株式市場も大幅下落、逃避的な動きを背景に債券利回りは急落し、米10年債利回りは1.9150%付近まで7bp程度下落、一部では、9.11を前に新たなテロを懸念したリスクポジションの圧縮という声も聞かれましたが、先日発表されたオバマ大統領より発表された4470億USD規模の追加措置「American Jobs Act」に対する経済効果の不透明感などもまた、株式下落の後押しになってしまったような感じです。昨晩から本日にかけてのG7については既に報じれている通りではありますが、G7の協調対応により財政再建の必要性を唱えるに留まり具体的な方策は何も出なかった点も、ある意味予想通りではありますが、市場に安心感を植え付けることはできませんでした。
CFTC IMM Positions(September 6, 2011)
JPY:Long48,125 Short15,338
EUR:Long33,167 Short69,610
GBP:Long30,543 Short43,763
CAD:Long18,441 Short16,360
CHF:Long12,589 Short 5,040
AUD:Long62,247 Short14,206
NZD:Long19,215 Short 1,545
※先週データはこちら
IMMポジションです。まぁ、言うまでもなくレート変化に即した動きとなっておりますので、特に指摘するようなこともないのですが、円ロングはネット0.9万枚程度の減少、ユーロのネットショートは急拡大で+3.5万枚、その他ストレートは軒並みロングが解消され、ショートが拡大しております(オセアニア以外)。ただし、オセアニアも週末には大きく値を崩しておりますので、やはり、リスクセンチメントの後退を背景にポジションは相当吐き出されたと見られますが、数値的にはまだ解消の余地は十分にありますので、これでセリングクライマックスとなったとの判断は時期尚早かもしれません。ご周知のとおり、SNBが対ユーロでの下限設定を行ったため、逃避的動意の受け皿として一段とドル・円・米債・ゴールドが選好されると見られ、特に米債に関しては、9月FOMCでの追加緩和期待が膨らんでいるだけに、一段の利回り低下が予想されます。
US10Y Treasury Notes
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10年利回りです。既に過去最低水準を更新し、一段と日米金利差が縮小しているような状況です。9月FOMCで実施される可能性が高いと見られているツイストオペに関しましては、Fedが買い入れる債券の中心が10年債になると見られていることから、今後も10年債が選好される可能性は高いものの、次週は債券入札を控えていることから、次週は一旦調整売りが入ると思われますが、依然として現状の地合いを考慮してもゴールドと並んで無難な選択肢になっていることは言うまでもありません。ここ最近は、株価が反転しても債券売りに傾斜しないことも多々ありますので、そうした観点からもドル円の上昇は目先の長期トレンド上限となる78円が限界ではないかと見ております。
CBOE Volatility Index
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VIXです。25%台まで低下することなく、短期的なレジストラインを突破してしまった点を考慮すると、株式市場の安定は程遠く、今後も急激な回避動意に見舞われる可能性を残していると考えられます。VIX単体では判断しかねるところではありますが、来週はまた重要な米マクロが多く予定されており、その結果次第では米景気見通しの一段の不透明感、そしてQE3への思惑が錯綜(この場合、QE3期待という面で株高の要因にもなりうる)することが考えられますので、その点は臨機応変に対応したいところです。一方の欧州懸念ですが、米マクロに照準が移行した場合でも、引続き欧州関連の懸念が市場の主要テーマになると思われますので、英・欧はもちろんのこと、株価動向に敏感なオージーなどは短期的に回転を効かせたトレードが好ましいと思われます。
今週は、週初のSNBの下限設定に始まり、ECBによるインフレバイアスおよび成長率予想の下方修正、オバマ大統領による雇用促進法の提案、そしてバーナンキ議長の追加緩和示唆など、中銀および政府サイドが慌しく動いたところではありますが、もちろん、日増しに景況感は悪化しつつも、各国政策担当はこれ以上打つ手立てがないというのが実情で、その政策手法の選択肢の幅は徐々になくなりつつあります。今回のSNBの措置に関する詳細は、千里眼のもう一つのブログ「頑張れ!亜艶やかトレーダー」で詳しく取り上げておりますので、そちらを参考にして頂ければと思いますが、本邦サイドの為替政策が今後も気になるところで、G7では今後も断固たる措置を取るスタンスを表明し、それに対して他国から異論はでなかったようですので、今後も市場の介入警戒感は払拭できず、ドル円の下値も上値も限定的というのが個人的なシナリオです。ただ、ストレートがやはり軟調に推移すると思われますので、クロス円もアンダーパフォーム、水準的にはユーロ円などちょっと買ってみたい衝動に駆られますが、ここは大人しく戻りを叩いておいた方が無難かもしれません。
今回のG7では、共同声明ではなく合意事項というコミュニケに留まっておりますので、市場へのインパクトはあまりなく、週明け早々からの金融市場の失望的な動きには十分に注意したいところではあります。って、ノーポジの方が多いとは思いますけどね(苦笑)
では、今週もありがとうございました。
次週もよろしくお願いします。
さて、昨晩は特段大きな材料もないなか、株式主導の展開となりましたが、シュタルク理事の辞任の背景には、ECBが勧める国債買入れに反対の意向を主張したことが要因にあると見られ、市場での欧州債務問題に対する不安が高まったことが直接的にユーロの下落に繋がったと見られております。これに伴って株式市場も大幅下落、逃避的な動きを背景に債券利回りは急落し、米10年債利回りは1.9150%付近まで7bp程度下落、一部では、9.11を前に新たなテロを懸念したリスクポジションの圧縮という声も聞かれましたが、先日発表されたオバマ大統領より発表された4470億USD規模の追加措置「American Jobs Act」に対する経済効果の不透明感などもまた、株式下落の後押しになってしまったような感じです。昨晩から本日にかけてのG7については既に報じれている通りではありますが、G7の協調対応により財政再建の必要性を唱えるに留まり具体的な方策は何も出なかった点も、ある意味予想通りではありますが、市場に安心感を植え付けることはできませんでした。
CFTC IMM Positions(September 6, 2011)
JPY:Long48,125 Short15,338
EUR:Long33,167 Short69,610
GBP:Long30,543 Short43,763
CAD:Long18,441 Short16,360
CHF:Long12,589 Short 5,040
AUD:Long62,247 Short14,206
NZD:Long19,215 Short 1,545
※先週データはこちら
IMMポジションです。まぁ、言うまでもなくレート変化に即した動きとなっておりますので、特に指摘するようなこともないのですが、円ロングはネット0.9万枚程度の減少、ユーロのネットショートは急拡大で+3.5万枚、その他ストレートは軒並みロングが解消され、ショートが拡大しております(オセアニア以外)。ただし、オセアニアも週末には大きく値を崩しておりますので、やはり、リスクセンチメントの後退を背景にポジションは相当吐き出されたと見られますが、数値的にはまだ解消の余地は十分にありますので、これでセリングクライマックスとなったとの判断は時期尚早かもしれません。ご周知のとおり、SNBが対ユーロでの下限設定を行ったため、逃避的動意の受け皿として一段とドル・円・米債・ゴールドが選好されると見られ、特に米債に関しては、9月FOMCでの追加緩和期待が膨らんでいるだけに、一段の利回り低下が予想されます。
US10Y Treasury Notes
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10年利回りです。既に過去最低水準を更新し、一段と日米金利差が縮小しているような状況です。9月FOMCで実施される可能性が高いと見られているツイストオペに関しましては、Fedが買い入れる債券の中心が10年債になると見られていることから、今後も10年債が選好される可能性は高いものの、次週は債券入札を控えていることから、次週は一旦調整売りが入ると思われますが、依然として現状の地合いを考慮してもゴールドと並んで無難な選択肢になっていることは言うまでもありません。ここ最近は、株価が反転しても債券売りに傾斜しないことも多々ありますので、そうした観点からもドル円の上昇は目先の長期トレンド上限となる78円が限界ではないかと見ております。
CBOE Volatility Index
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VIXです。25%台まで低下することなく、短期的なレジストラインを突破してしまった点を考慮すると、株式市場の安定は程遠く、今後も急激な回避動意に見舞われる可能性を残していると考えられます。VIX単体では判断しかねるところではありますが、来週はまた重要な米マクロが多く予定されており、その結果次第では米景気見通しの一段の不透明感、そしてQE3への思惑が錯綜(この場合、QE3期待という面で株高の要因にもなりうる)することが考えられますので、その点は臨機応変に対応したいところです。一方の欧州懸念ですが、米マクロに照準が移行した場合でも、引続き欧州関連の懸念が市場の主要テーマになると思われますので、英・欧はもちろんのこと、株価動向に敏感なオージーなどは短期的に回転を効かせたトレードが好ましいと思われます。
今週は、週初のSNBの下限設定に始まり、ECBによるインフレバイアスおよび成長率予想の下方修正、オバマ大統領による雇用促進法の提案、そしてバーナンキ議長の追加緩和示唆など、中銀および政府サイドが慌しく動いたところではありますが、もちろん、日増しに景況感は悪化しつつも、各国政策担当はこれ以上打つ手立てがないというのが実情で、その政策手法の選択肢の幅は徐々になくなりつつあります。今回のSNBの措置に関する詳細は、千里眼のもう一つのブログ「頑張れ!亜艶やかトレーダー」で詳しく取り上げておりますので、そちらを参考にして頂ければと思いますが、本邦サイドの為替政策が今後も気になるところで、G7では今後も断固たる措置を取るスタンスを表明し、それに対して他国から異論はでなかったようですので、今後も市場の介入警戒感は払拭できず、ドル円の下値も上値も限定的というのが個人的なシナリオです。ただ、ストレートがやはり軟調に推移すると思われますので、クロス円もアンダーパフォーム、水準的にはユーロ円などちょっと買ってみたい衝動に駆られますが、ここは大人しく戻りを叩いておいた方が無難かもしれません。
今回のG7では、共同声明ではなく合意事項というコミュニケに留まっておりますので、市場へのインパクトはあまりなく、週明け早々からの金融市場の失望的な動きには十分に注意したいところではあります。って、ノーポジの方が多いとは思いますけどね(苦笑)
では、今週もありがとうございました。
次週もよろしくお願いします。



